浜松・中田島にある「浜松まつり会館」（浜松市南区中田島町、TEL 053-441-6211）で現在、開館30周年を記念した展示「思い出の浜松まつり」が開催されている。

長年天神町で使用された糸枠

　浜松まつりに関する展示を行う同館。1985（昭和60）年4月17日に開館し、今年で30周年を迎えた。これを記念し、浜松まつりのことをもっと多くの人に知ってもらうために特別展示を行うことにした。

　展示品は過去の浜松まつりの様子が分かるものを市民から集めた。歴代のポスターや写真などを中心に約60点を展示する。ポスターでは1966（昭和41）年のものを展示。「当時は印刷技術も発達しておらず多くを刷らなかったため、このポスターはとても貴重な品」と館長の高橋正詔（まさのり）さん。ほかにも昼間のたこ揚げ合戦と夜間の御殿屋台引き回しの2部制となった1988（昭和63）年のポスターなど、近年のデザインとは違う珍しいものも用意。写真は街中の宣伝パレードや芸者による手踊りなどを写した昭和のモノクロ写真を展示する。

　昭和40年代前半から平成24年まで天神町で使用されていた糸枠も展示。同品は2000メートルほどの凧糸を巻き付け凧揚げ会場まで運ぶ道具で長きにわたり同町で使用されてきたもの。大人が4～5人がかりで運ぶ重量のあるもので、後ろに付いている取っ手を持ち上げて実際に重さを体感することができる。

　「まだまだ浜松市民も知らないことがたくさんある」と高橋さん。「新しい目線で浜松まつりを見てほしいのでぜひ足を運んでいただきたい」とも。

　開館時間は9時～16時30分。料金は、高校生以上＝400円、中学生以下＝無料。6月30日まで。