浜松・有玉西町のギャラリー「風蘭（ふうらん）」（浜松市東区有玉西、TEL 053-448-7440）で5月20日から、現代アートの心象画アクリル画家・すぎうらよしこさんの個展「旅するこころ」が開催されている。

　豊橋在住のすぎうらさんは名古屋造形美術短大を卒業後、画家として、夫の墨画家鈴木敬三さんと絵画教室を営みながら個展を開いている。

　大学在学中は日本画を描いていたが、23歳の時にアクリル画家に転身。子ども向けの絵画教室を開き、「子どもたちののびやかさにふれることで、自分の表現する世界はアクリル画の方が良いと思った」とすぎうらさん。

　すぎうらさんの画風について、同ギャラリーオーナーの吉田裕子さんは「現代に必要とされている癒やしを提供し、見る人がやさしい気持ちになれる絵」と話す。すぎうらさんは、2002年吉田さんが企画した「三遠南信アート展」の参加画家の一人で、以来親交を深めている。

　「どんな時でも『旅するこころ』を持ち続けたい」というすぎうらさん。若いころに訪れた奈良や出雲、新婚旅行で訪れたスペイン、仕事の合間に立ち寄ったタイの水上マーケットなど、これまでに旅先で見てきた景色をすぎうらさんなりのタッチで表現した作品10点以上がギャラリーに並ぶ。

　「一生に一冊絵本を出版したい」とすぎうらさん。すべての作品の根底には「平和」というテーマを設けているが、「絵画だけではなく印刷物でも何でも良いので、どんな形でも見る人の心が温かくなり、癒やしの心になってくれる作品を描いていきたい」と話す。

　営業時間は10時～18時。今月29日まで。