浜松・根洗に5月19日、「峯野牧場」(北区引佐)の直営店「峯野牛直売店」(浜松市北区根洗町、TEL 053-523-7770)がオープンした。
峯野牛は同牧場が手掛ける浜松産の自社ブランド牛。峯野忍社長は、赤身肉のうま味を楽しめる和牛を作り上げたいという思いからホルスタインに注目し、脂のうま味と肉質の柔らかさが特長の黒毛和牛と掛け合わせたという。
ホルスタインと掛け合わせることで、赤身肉のうま味は引き出せるが硬さと臭みも同時に出てしまう欠点があったといい、環境、えさやり、水やりにこだわり飼育することで欠点を克服。赤身肉を楽しめる理想の和牛を完成させたという。
多くの人に峯野牛を知ってもらおうと直売店の立ち上げを決意し、オープンにこぎ着けた。店舗面積は約5坪。「えさや水へのこだわりも重要だが、最も重要なのは牛にストレスを与えないこと。1頭あたりの飼育面積は、国の基準の約2倍を取り、のびのびとストレスを与えず飼育することで理想の和牛が出来上がった」と峯野さん。
「幅広い楽しみ方ができる和牛」とも。モモ肉やヒレ肉など、脂の少ない部位でも霜降りになっている現在主流の和牛に比べ、はっきりとした赤身肉の味が楽しめるのが特長という。「赤身にこだわっていると言っても、脂の多いサーロインやバラ肉にはしっかりとした霜降りが入っている。赤身と霜降りを明確に分けることで、用途に合った楽しみ方ができる」と話す。
店頭にカット精肉は置いておらず、注文予約と受取のみ行う。注文はメニューブックを見て行う仕組み。注文当日の受け取りはできず、店指定の日に受け取る。平均受取日は3日後。「できるだけ新鮮な商品を提供したいとの思いから、当店では注文を受けてから精肉の用意をする仕組みを考えた」と峯野さん。
メニューは、脂の多い部位でステーキに合うという「サーロイン」(200グラム=1,740円)、ローストビーフなどに最適な赤身のうま味を楽しめるという「モモ」(100グラム=480円)、程よい脂の上品な味わいと赤身のうま味を楽しめるという「ヒレ」(100グラム=980円)など約30種類。
ほかにも、1頭から2キロ程度しか取れないヒレ肉の芯部分「シャトーブリアン」(1,300円~)、肩肉の芯部分「ミスジ」(750円~)などの希少部位も用意する。希少部位は生産量が少ないため提供できるかどうかは随時相談となる。
「直売店の強みを生かし、現在高騰している牛肉の価格に比べ、リーズナブルな価格設定をしている。かむごとにうま味がでる赤身肉と融点の低く不飽和脂肪酸が多い上質の霜降り肉もリーズナブルな価格で用意している」と峯野さん。「峯野牛が赤身肉のうまい和牛として全国に知られるようになりたい」と意気込む。
営業時間は、10時~15時。水曜・日曜定休。