浜松・上島のラーメン店「武蔵(たけぞう)」(浜松市中区上島、TEL 053-472-8772)が7月26日、10周年を迎えた。
店主の中納(なかの)武さんは、修業時代に鶏ガラを白濁色になるまで煮込んだ鶏白湯(ぱいたん)ラーメンに出会い、大きな衝撃を受けたことから独学で研究を始めた。研究を重ね満足いく味にたどり着いたことから、当時浜松では珍しい鶏白湯専門のラーメン店として10年前に開店した。
「常に進化を目指した10年」と中納さん。さまざまな素材や手法を試し、何度も改良を行ったという。新しい味への挑戦も行っており、10年間で約20の期間限定メニューを提供してきた。「ラーメンを作ることが好きなので、今の味を進化させたり、新たな味を生み出したりすることにやりがいを感じる」と中納さん。県内で約10店が参加し、毎月14日を煮干しの日と制定して煮干しを用いた限定ラーメンを提供する「CLUB214」にも所属している。
メニューは、鶏白湯を使った看板メニュー「鶏そば(塩)」(700円)や、丸鶏を使い透明な清湯(ちんたん)スープで提供する「丸鶏中華そば」(750円)、鶏白湯をベースにエビ油、エビのミンチなどを加え濃厚なエビの風味が味わえる「濃厚エビそば」(780円)など。メーンとなる鶏白湯スープは、宮崎県産の丸鶏と鶏ガラを12時間かけて、強火で煮込みうま味を抽出。その後、冷蔵庫で丸一日寝かせて完成する。コクとまろやかさが両立し、コラーゲンがたっぷり含まれることから女性にも人気だという。また、丸鶏と煮干しをたっぷり使い濃厚なダシが特徴の「極みしょう油ラーメン」(800円)は、10周年記念用に作り上げたラーメンとして8月末まで提供する。
「10周年は通過点。これからも進化と挑戦を続け、さらにおいしいラーメンを目指していきたい」と中納さん。「今とは違うコンセプトの店も出したいと思っている。地元だけではなく、県外にも目を向け頑張りたい」と意気込む。
営業時間は11時~14時30分、17時~23時。水曜定休。