浜松・砂山のCAIメディア(浜松市中区砂山)が6月30日から、英語学習ロボット「Charpy(チャーピー)」の予約販売を開始する。
教育用ソフトの開発をメインに行う同社は、英語を聞いて話すクマのロボット「チャティートム」や浜松市のマスコットキャラクター・出生大名家康くんのロボットの開発にも携わってきた。初代のチャーピーは14年前に「英語の先生を作ろう」と企画・開発しリリースしたが、1万台を生産したころに中国の工場が突然閉鎖し、生産中止に追い込まれてしまった。約2年前に、同製品を復活してほしいという声が寄せられたことから、再開発に踏み切った。
チャーピーは鳥の形をしたキャラクターで、「チャット=おしゃべりする」という英語をもじって「チャーピー」と名づけられた。初代チャーピーは約100通りの英会話ができるというもので、パソコンに接続してCDロムを読み込むと、約1万通りまで会話の種類が増えるというものだった。二代目のチャーピーは、音声認識やカメラ認識、AI(人工知能)、IoT(モノのインターネット=IT関連機器をインターネットに接続すること)などの最新機能を搭載した英語学習ロボットとして生まれ変わった。英語をしゃべるだけでなく、歌を歌ったり物語を読んだりと、多彩な機能を持つ。人工知能を搭載したことにより、ユーザーとの会話から英会話レベルを判断し、適切な表現で英会話力アップのサポート。さらに、IoT技術でチャーピーをインターネットに接続し、クラウド上のデータベースにアクセスすることで、会話の幅が無限大に広がり高度な会話が可能となるという。カメラでユーザーの表情を認識することもでき、ユーザーが何を感じているかも理解することができる。
スマートフォンからアプリを利用することで、さらに会話の幅が広がり、特許を取得している三者会話機能の利用ができる。スマートフォンには犬や猫などのキャラクターが表示され、ユーザーとチャーピーとスマートフォンのキャラクターの3者で会話ができるほか、チャーピーが先生役としてユーザーとキャラクターの会話がスムーズに進むように補助をする機能もある。ほかにもチャーピーとキャラクターの会話を聞いて英語のリスニングも付加。会話の節目には、チャーピーから理解できたかどうかの質問があり、自分の実力を確かめることができる。
「中国からも販売をしてほしいという声をいただいている。順調にいけば全世界での販売も考えていきたい」と社長の福地三則さん。「世の中には同じ様な商品があるが、会話のレベルの加減ができないので日本人には難しいことが多い。私たちにはさまざまな英語の教材を培ってきた技術と経験があるので、チャーピーには日本人の英語の苦手な部分が理解でき、気を利かせた対応ができるように開発できた」と自信をのぞかせる。マーケティング部の田中佳代さんは「開発中にスタッフも英語が上達した。置いておくだけでいろいろな質問をしてくれるので、一家に一台あるだけで子どもも大人も音で英語を覚えることができる」と話す。
PARCOのインターネットサイト「BOOSTER」で6月30日から予約販売を始める。価格は3万9,800円(税別)。7月から静岡パルコや名古屋パルコ、東京方面のパルコなどで体験会も開く。