地蔵院(浜松市南区高塚町、TEL 053-447-0200)で11月3日、コンサート「おてらで おつきみコンサート」が開催される。
今年4月に寺の本堂を貸し出し、東日本大震災の復興支援チャリティーコンサートを行ったところ、地域の人たちに好評だったことから、秋の十五夜の時期に合わせ地域の人のために寺を開放しようと同寺がコンサートを企画。浜松を中心に歌手として活動する泉谷(いずたに)むつみさんやピアニストの澄田聖子さんを招き、コンサートの開催を決めた。
寺の本堂内に電子ピアノとマリンバをセッティングし、演奏者を囲むように来場客用の椅子を用意。ススキやお団子などを飾ることで会場にお月見の雰囲気を出すという。テーマは「輪廻(りんね)転生」とし、2部構成で曲の演奏や朗読を行う。前半は月や星にまつわる歌を約6曲演奏。澄田さんのピアノ演奏に合わせ、泉谷さんが歌う。月日が巡る中で人は生まれ死んでいくことから、月の満ち欠けと生と死を結びつけ、「輪廻転生」について考えさせられるような内容にしているという。
後半は演奏に合わせ泉谷さんが絵本「葉っぱのフレディ」を朗読し、ダンサーが演奏や朗読に合わせてダンスをする。「葉っぱのフレディ」は春に生まれた葉っぱ「フレディ」が、気持ちよく夏を過ごし、秋に色づき、冬に葉っぱが死んでいくというストーリー。春夏秋冬の季節を巡り、生や死について考えさせられるストーリーで、泉谷さん自身が生きる中でテーマにしていきたい絵本でもあるという。
「寺は本来人が集まる場所。地域の人が気軽に足を運べる場所にしたい」と住職の法山高秀(のりやまこうしゅう)さん。泉谷さんは「幅広い世代の人に聞いて、感じてもらいたい。月が美しい秋の夜長に、歌や朗読を通してすべてのものが巡りめぐっているということを感じてもらえたら」と話す。
開催時間は18時~20時。観覧無料。