バナナジュース専門店「BNANA JUICE MOAZA(バナナジュースモアザ)」(浜松市中区肴町)が9月25日、オープンした。
自家製ピザが人気のカジュアルダイニング「PIZZA & TACO RICE MOAZA」のオーナーの鈴木純さん。新型コロナウイルスの影響で街なかに人が減り、集客が見込めなくなったこともあり、何か新しいことをしようと考えた。東京や名古屋などで、バナナジュースが徐々に人気が出てきていると感じていたことや、同店でもアルコールを飲む人が多い中、バナナジュースを注文する人が一定数いたことに着目。通常の営業時間内では、料理の提供やアルコールの提供など、バナナジュースだけに力を注ぐことが難しいため、空いている昼間の時間を利用し、バナナジュース専門店としてオープンをすることにした。
店舗面積は約20坪。金曜・土曜の昼のみバナナジュース専門店として営業。基本的にテークアウトのため、カウンターは使用せず、テーブル席10席のみをイートイン用に使う。店内にはポスターやインテリアを置き、気軽にフラッと訪れてもらえるよう「ちょっとおしゃれな友だちの家」をイメージしている。新型コロナウイルス対策としてテーブル席のレイアウトを変えたり、パーテーションを設置したりして、周りとの接触が減るように工夫した。
砂糖やシロップなどの甘味料を一切使わない、3種類のバナナジュースを用意。「ミルク」は、牛乳を使ったスタンダードな味で、甘みを強めに仕上げる。「ソイミルク」(以上450円)は、豆乳を使ったことで甘さが抑えられたシンプルな味わい。「アーモンドミルク」(500円、以上テークアウト料金)は、甘みが抑えられている分、アーモンドの香りが引き立つように仕上げた。インスタ映えと、街なかをバナナジュース片手に歩いたときに目立つよう、カップに黄色のロゴシールを張った。
「バナナジュースは作り方がシンプルなので、品種、熟成、配合にこだわった」と鈴木さん。青果店で働く友人に、甘みの強いバナナを使いたいと相談したところ、フィリピンの高地で通常のバナナより時間をかけて育てられた、ハイランドバナナを薦められたという。いくつかの品種で比べたところ、甘さが際立ったことから同バナナを使うことを決めた。バナナの甘さをより引き出すため、仕入れてから2~5日ほど店内で熟成させたものを使う。ミルクとバナナの割合も、ドロッとしすぎず、サラッとしすぎないよう、10グラムごとに量を変え、試行錯誤し、今の配合にたどり着いた。
新型コロナウイルスの対策として、スタッフは検温とマスク着用、手指消毒やうがい手洗いを徹底。来店者にも検温や手指消毒、名簿の記入をお願いしている。2台の空気清浄機を稼働するほか、扉を開放して換気を行っている。
「健康志向でおいしく優しい甘さのバナナジュースを作ったので、生活の一部として取り入れてもらえれば」と鈴木さん。「新しいことを始めて、街中から何かを発信することが大事だと思う。インスタなどでさまざまな情報が共有されて、浜松全体が盛り上がっていけば。バナナジュースがそのきっかけになればうれしい」とも。
営業日は金曜・土曜。営業時間は11時~14時。