「ラーメン海山(かいざん)」(浜松市中区城北、TEL 053-482-7799)が10月18日、オープンした。
中華料理店で10年ほど修業した後、昨年6月に居酒屋メニューも提供するラーメン店を静岡市に開いた店主の中村俊夫さん。昼はラーメンを食べに来る人が多く、夜はお酒を飲んだ締めにラーメンを食べて帰る人が多く、近所の人に親しまれる店となっているという。静岡市以外の場所でも店を開きたいと考えていたところ、知人に浜松の店舗を紹介され、場所が気に入ったことからオープンを決意。すぐ目の前に静岡大学があり高校なども近いことから、学生も多く訪れるのではと考え、手軽に食べられるラーメン専門店としてメニューを決め、内装を整えオープンにこぎ着けた。
店舗面積は約13坪。カウンター11席とテーブル8席の計19席。中華料理店を経営し、内装工事も行っている中村さんの父が内外装を担当した。女性が入りやすく、落ち着いたカフェのような雰囲気をイメージして依頼。壁を白から灰色に塗り替え、色のトーンを抑え、雰囲気が良くなるよう、カウンターには焼いて塗料を塗り研磨した木を使う。
豚骨をベースとしたラーメンをメインで提供する。かつお節やさば節などをすりつぶし、細かい粉末にしたものを、豚骨スープに溶かした「海山豚骨(醤油(しょうゆ)・塩)」(各800円)は、カツオの香りが強く、塩味が強めになっている。富山ブラックをイメージした「香る醤油豚骨」は、ニンニクやタマネギなど香味野菜を焦がし、砕いてこしたものを使い、ニンニクの香りと苦みを引き立てている。女性でも食べやすいようにと考えて作った「香る塩豚骨」(以上780円)は、甘エビの頭で作った自家製のエビ油を使い、ほのかなエビの香りが楽しめるように仕上げた。
ラーメンのほかつけ麺を用意。「魚介醤油つけ麺」や「魚介塩つけ麺」(以上880円)、「魚辛つけ麺(醤油・塩)」(各1,080円)の3種類をそろえる。麺は、香りが強い手もみ麺を使っており「麺だけで食べてもおいしい」と中村さん。スープは豚骨ベースに魚粉を合わせているが、ラーメンとは違う味で、酸味と甘みを出した。
他の店と違うことをしたいと考え、ラーメンのトッピングやつけ麺の具材には、白髪ネギではなくタマネギスライスを用意。最初は驚く人もいるが、さっぱり食べられると好評だという。メンマは一度塩抜きをして味を付けなおすなど、全ての素材に手を加えることを心掛け、つけ麺の具材のゆでキャベツを甘みと香ばしさを出すため炒めたキャベツに変えるなど、少しずつ見直しも行っている。
新型コロナウイルスの対策として、マスク着用と手洗い、手指消毒を徹底。店頭には手を触れずにアルコールが出る手指用消毒を設置。換気扇を常時回し、定期的に扉を開けて換気し、店内は人の入れ替わるタイミングでアルコール消毒を行っている。
「普段からラーメンを食べ歩き、自分の中で一番いいものを出せるよう考えている。おいしいと言われるとやっていてよかったと思う」と中村さん。「この時期なので、来てくれるだけで本当にありがたく、とても助かる。来てくれる人を裏切らないよう、止まらずに進んでいければ」とも。
営業時間は11時~14時(土曜、日曜は14時30分まで)、17時~22時30分。火曜定休(火曜が祝日の場合営業、水曜日休み)。