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浜松・三ヶ日町の遊覧船乗り場再開 観光やサイクリストの水上交通手段として

「みっかび瀬戸港」遊覧船乗り場の外観

「みっかび瀬戸港」遊覧船乗り場の外観

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 浜名湖遊覧船「みっかび瀬戸港」(浜松市北区三ヶ日町大崎、TEL 053-526-7066)で12月1日、遊覧船乗り場の営業と瀬戸航路の運航が再開した。

景色を見ながら船を待つスペース

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 一昨年10月の台風24号で「瀬戸港」が被害を受け、浮桟橋が沈み、遊覧船乗り場の建物のガラスが割れて使えなくなってしまった。建物をどうするか1年ほど検討していたが、建物自体が大きすぎて今の時代にあっていないのではと考え、建て直すことを決めた。約半年かけて解体し、約半年かけて立て直し、瀬戸港という名前の港が他にもあることから、「みっかび瀬戸港」に名称を変更し、運行再開した。

 建物の面積は約33坪。遊覧船乗り場の建物は黒と黄色を基調とした外観で、一見コンテナハウスに見えるが、基礎工事を行い、コンテナをばらした建材を使った建物となっている。男女トイレを完備し、着替えなどができるスペースがあるほか、船が来るのを待つスペースや展望デッキがあり、それぞれ長椅子などが用意されている。近年サイクルツーリズムが推進されている影響もあり、自転車で浜名湖を一周するサイクリングコース「ハマイチ」にサイクリストが集まっている。そこで、階段だけでなくスロープを作り、自転車を立てておくサイクルラックも設置した。

 舘山寺周辺の浜名湖を1周して海の上から風景を楽しめる定期便「舘山寺航路30分周遊」や、季節の特別便でカモメと触れ合ったり、サンセットを見たりと、湖の上で遊覧を楽しめる同船。「免許を返納した高齢者や、車離れで免許を持っていない若者が増えている」と社長の小野晃司さん。車に乗れない人はもちろん、車で訪れた人にも利用してもらえるよう、水上交通としての役割にも着目。舘山寺と三ケ日を行き来できる「瀬戸航路30分片道」の路線では、舘山寺に宿泊した人が三ケ日で観光したり、三ケ日の人が舘山寺に観光に来たりできる。遊覧船には自転車も積載可能で、浜名湖一周の100キロメートルが厳しいサイクリストは、同船を使うことで距離を縮めてサイクリングを楽しむこともできる。

 新型コロナウイルスの感染予防のために、スタッフは検温実施、マスク着用、手指消毒を徹底。乗船客にはマスク着用と手指消毒をお願いしている。定期的に窓を開けて換気を行い、施設および船内の消毒清掃を行っている。

 1月1日には特別便として「初日の出クルーズ2021」(大人=2,000円、子ども1,000円)を開催。2年ぶりに同港からも乗船できる。来春には、オートキャンプ場やワーケションの拠点となる施設もオープンする予定。「浜名湖に観光というと、浜松の人は関係ないと思うかもしれないが、むしろ地元の人に地域のすばらしさを体験してほしい」と小野さん。「自転車の乗る方も、遊覧船を利用することで無理せず楽しめたり、いつもと違うコースを楽しめたりすると思う。ぜひ気軽に利用してほしい」と呼び掛ける。

 運賃は、「舘山寺航路周遊30分」「瀬戸航路片道30分」(大人=1,000円、子ども=500円)、「舘山寺・瀬戸乗り放題」(大人=1,800円、子ども=900円)。自転車積載は別途200円。

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