浜松市で2月25日、「フードパンダ」によるデリバリーサービスが始まった。
専用アプリを使って食品や日用品などを注文し、デリバリーで届けられる同サービス。シンガポールから開始され、アジアを中心に世界12カ国に展開。日本では昨年9月の進出以来、コロナ禍での巣ごもり需要も手伝い、神戸・名古屋・横浜をはじめとしエリアを拡大。今回、国内で12都市目となる浜松市を加えるが、静岡県内では初進出。同社広報担当の甲村晶さんは「政令指定都市であり、大企業やその工場も多い。単身者からファミリー層まで、幅広くデリバリーの需要があると考え、浜松市への進出を決めた」と話す。
配達員が自転車やバイクで提携した飲食店のメニューを届ける。AIと蓄積したビッグデータを活用し需要予測することで、配達員を的確に配置。店と配達先を最短で結ぶため、平均25分のスピード配達が特徴。首都圏だけでなく、オンライン販路が少ない地方エリアも重視。3月中旬には、浜松オフィスを開設する予定で、地域密着型のサービスを目指す。料理専門店「エルカミーノ」(中区)や浜松餃子(ぎょうざ)学会認定の飲食店「民民」(中区)、静岡茶を使ったジェラートを販売する「こくる」(南区)などから、幅広いメニューを届ける。具体的な提携店舗数は公表していないが、対象は「数百店舗に上る」としている。全て一部だが、中区、東区、南区、西区を配達エリアとし、順次拡大する予定。国内の一部エリアを除き、現在は飲食店のデリバリーのみを行うが、今後は小売店との連携で日用品の配達も行う。
新型コロナウイルスの感染対策として、全ての配達員に感染対策の研修を行い、マスク着用を義務付ける。利用者は、「置き配」やオンライン決済を利用することで、非対面で料理を受け取ることができる。
サービス開始を記念し、配達手数料無料、最低注文金額の設定なし。3月24日までは、全メニュー最大30%オフなど、特典を用意する。「今後、順次エリアや対象店舗を増やしていく。初めて利用する浜松の方に特典を用意しているので、この機会に便利さを体感してもらいたい」と甲村さんは話す。