ラーメン店「無化調お出汁(だし)麺双本(ふたもと)」(中区神明町)が3月2日、オープンした。
同業者としてつながりのあった、居酒屋「炭焼処とことん」(中区神明町)の店主橋本淳彦さんと、バー「DADA SEVEN(ダダセブン)」(中区田町)の店主宮本さん。新型コロナウイルスの影響で夜間の外出が制限される中、日中に足を運べる形態の店舗として、ラーメン店を協業で開くことを検討。京都や東京の日本料理店で修業した経験を生かし、橋本さんがオリジナルラーメンを創作し、宮本さんが販売を担当。夜間のみ営業していた「とことん」の店舗を日中活用し、オープンにこぎ着けた。
店舗は約12坪。1階のカウンター9席と2階のテーブル14席の計23席。木の家具や天井で装飾し、落ち着いた雰囲気の内装。隠れ家的店舗で路地裏を進んだ先に位置する。
修行先だった京都の有名製麺所「麺屋棣鄂(ていがく)」の麺を使用。食物繊維や鉄分、カルシウムを豊富に含み、プリプリの食感を楽しめるという。だしには特にこだわり、化学調味料は一切使わない。異なるダシを使い、週替わりで4種類のラーメンを提供する。「煮干しのお出汁の醤油らーめん」は、煮干しの香りが広がる、優しい味の透き通ったスープが特徴。浜名湖産の生海苔や浜松産のたまねぎを使い、地産地消にこだわる。「海老のお出汁とトマトの西京味噌仕立てらーめん」は、香ばしいエビの味を凝縮した濃厚な味わいのスープの洋風ラーメンで、西京味噌でコクを加え仕上げる。ほかにも、カツオとゴマの香りが広がる「かつおのお出汁のちょっと和風なごま担々麺」や、コク深いスープの「コラーゲンたっぷりの鶏白湯(パイタン)らーめん」を提供(以上、1,000円)。毎週異なるラーメンを提供し、何度来店しても飽きの来ないよう工夫する。
新型コロナウイルス対策として、入り口には消毒を設置。スタッフは、出勤前の検温、マスク着用、手指消毒を徹底。店内は定期的に換気を行う。
こだわりのラーメンを求めて、連日オープン前から行列ができている。来店客からは、「週ごとに異なるラーメンを提供してくれるので、毎週の楽しみができた」「味がよく行列に並んだかいがあった」という喜びの声が届いている。今後もメニューは固定せず、常に新しいものを考案していく。「こだわり抜いたラーメンなので一度試してもらいたい」と宮本さん。「ラーメンの味をきっかけに、夜間営業の居酒屋にも足を運んでもらえればうれしい」とも。
火曜・水曜・木曜営業。営業時間は12時~売り切れ次第終了。4月2日~12日は臨時休業の予定。