浜松・紺屋町の絵本専門店「絵本の店 キルヤ」(浜松市中区紺屋町、TEL 053-477-2687)に現在、移動アートブックショップ「eel books(イール ブックス)」が出店している。
イール ブックスは移動型書店で、昨年秋にオープンした。浜松を中心にカフェやフリーマーケット、アンティークショップ、生花店、古着店などを転々と移動しながら期間限定で営業。商品の8割は海外の本でアートブックを中心に取り扱う。
店主の前原本光さんは「もともとは知人の店の一角でやっていたが、店が移転することになったためいったん閉店し、その後、移動する今のスタイルになった。商品は売る場所などに合わせてどんな本を置くかを考える」と話す。「今までやってみて、思った以上に反響があった。客層も小学生がお年玉を持って買いにきたり、年配の方が孫にプレゼントで買っていったりとさまざま」。
前原さんは、フランスやオランダなどで音楽の仕事をする傍ら、時間を見つけてはいろいろな書店に足を運び、本を探している。「選ぶ基準はなく、目が止まったものを感覚的に選んでいる。海外のものが全て優れているわけではないので何軒も店を回って、その中から良いものをセレクトする。日によっては1日探しても1冊しか良いものに巡り会えない時もあるが、もともと本が好きなので探すこと自体は苦労と感じたことはない」と前原さん。
今回の販売ではフランスを中心にヨーロッパの絵本など約50冊を展示・販売する。絵本も、文字のない絵だけのものや仕掛け絵本などさまざま。「絵本は字が読めなくても楽しめる。文字がなくても伝わるものがある」と前原さん。
絵本の店キルヤの星野紀子さんは「海外の絵本は装丁や色、紙の素材などさまざまで、日本の絵本とは違う魅了がある。今回販売するものをはじめ、前原さんの本のチョイスは素晴らしい」と話す。
「今回販売するものの中にも日本では手に入らない貴重な本がたくさんある。特にアートやデザインを勉強する学生に見てもらいたい」(前原さん)とも。
営業時間は10時30分~18時30分(平日は17時まで)。火曜定休(今月21日は営業)。移動販売は今月27日まで。今後の営業場所はブログで確認できる。