ショットバー「P&A(ピーアンドエー)」(浜松市中区田町、TEL 053-456-7586 )が11月21日、オープンした。
「アガべアスール」を100パーセント使うメキシコ産のテキーラ
店主の小島啓輔さんは、浜松市や名古屋市の居酒屋に勤務した後、バーテンダーとして経験を重ねながら、いつか自分の店を持ちたいと思い描いてきた。自身が最も魅力を感じた酒「テキーラ」について深く学びたいと考え、2018(平成30)年に「日本テキーラ協会」が認定する資格「テキーラマエストロ」を取得。「新型コロナ禍で難しい環境だが、一番苦しいこのタイミングでオープンできるなら、今後も店を続けることができるはず」と考えた小島さん。テキーラの魅力を伝えるショットバーとして、オープンにこぎ着けた。
店舗面積は約8坪。テーブル席2席、カウンター席8席の合計10席を用意。内装は、建築会社に依頼せず、愛着が湧く店になるように店主自らがデザイン・施工した。無垢材を使うカウンターテーブルやむき出しのコンクリート壁、ヴィンテージ感レザー素材の椅子を並べ、独特の落ち着いた空間に仕上げた。
原料となる多肉植物の一種「アガべアスール」を100パーセント使うメキシコ産のテキーラのみを、常時約100種類そろえる。ストレートやカクテル、炭酸割りなど、来店客の好みに応じてテキーラの魅力を引き出す飲み方を提案する。「日本ではパーティーなどで盛り上げるために勢いで飲む酒という印象が強いが、本来はゆっくりと香りを感じながら楽しむのがテキーラの魅力」と小島さん。
完全無農薬というテキーラ「Don Alvaro(ドン アルバロ)」を使うカクテル「マルガリータ」(1,000円)は、アガベアスールを原料とするオーガニックシロップとライムジュースを混ぜて提供する。トロピカルフルーツのリキュールと合わせて作るテキーラベースの「オリジナルカクテル」(1,000円)は、香り付けした食用のシャボン玉を浮かべて演出。シャボン玉を割ると、シトラスやパッションフルーツなどの香りが広がる。このほか、オーストラリアのロックミュージシャン「AC/DC(エーシーディーシー)」がプロデュースする「THUNDER STRUCK(サンダーストラック)」(1,200円)や、高級シャンパン「ドン ペリニヨン」と同じ酵母を使う「PURA VIDA(プラヴィダ)」(1,600円)などを用意。テキーラ以外にも、ウイスキーやラム、ジンなどを100種類ほどそろえる。
新型コロナウイルス対策として、来店時に手指消毒と検温を求める。スタッフは、出勤前の検温、マスク着用、手指消毒を義務化。店内は、空気清浄機を設置し、定期的に入り口を開放することで換気を徹底する。
コロナ禍で厳しい環境でのオープンだが、口コミやSNSの告知を通して今後の集客に期待する。小島さんは「テキーラ本来の魅力を伝えていきたい。気軽に足を運んでもらい、本物のテキーラを楽しんでもらえれば」と話す。
営業時間は19時~翌4時。