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浜松の日本茶会社が静岡茶ポテチ クラファンで支援募り世界販売目指し

「多くの応援に感謝している」と話す菊地原社長

「多くの応援に感謝している」と話す菊地原社長

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 静岡茶の卸し・小売りを行う「さがみ園」(浜松市南区)が12月10日、静岡茶を使うポテトチップス「さがみ園お茶ポテト」を発売した。

静岡茶をまぶして仕上げる「さがみ園お茶ポテト」

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 1987(昭和62)年に創業し、静岡茶と静岡茶を使った商品の卸し・小売りを手掛ける同社。浜松駅ビルの土産販売コーナー「メイワンエキマチ」に静岡茶専門店を出店している。静岡茶の魅力を伝える商品を作ろうと、2007(平成19)年に「お茶塩ポテトチップス」を発売。駅や観光施設、サービスエリアなどで、県内限定販売の土産物として人気を集めていたという。しかし、新型コロナ禍における旅行需要の減少に伴い、同商品の売り上げも減少。土産物ではなく、県外の小売店でも扱う商品への転換を目指し、リニューアルを決めた。

 リニューアルに向け資金調達は、クラウドファンディング(以下、CF)サイト「マクアケ」で募った。開始から数時間で目標金額を達成し、最終的には396パーセントという結果で終了した。

 リニューアルに伴い、商品名を「さがみ園お茶ポテト」と命名。120グラムだった容量は、食べきりサイズの60グラムに変更。袋詰めの機械を新たに導入し、窒素を補充できる袋に変更することで、賞味期限を4カ月から6カ月に延ばした。パッケージデザインは、CF支援者に向けたアンケートの意見を取り入れ、富士山のイラストを描いた郷土愛あるデザインに仕上げた。

 静岡県森町産の日本茶を、粉末ほど細かくせず、日本茶本来の風味を感じられるサイズに刻み、ギザギザの形状のポテトチップスにまぶす。原材料は、「ジャガイモ・植物油・緑茶・塩」のみで、化学調味料は一切使わない。昔ながらの釜揚げ製法を採用するため、手間が掛かり大量生産はできないが、じゃがいもの風味を閉じ込め、カリカリとした独自の食感を楽しめるという。

 「そのままお茶として飲んでもおいしい良質の茶葉を使っている。じゃがいもに抹茶塩を振り掛けたような自然な風味がクセになる」と社長の菊地原敦史さん。今後は全国や海外への販路拡大を目指す。「多くの応援によって出来上がったポテトチップスなので、CF支援者には本当に感謝している。色々な方のエネルギーの詰まった商品なので、一度食べてみてほしい」とも。

 価格は268円。同社店舗とオンラインショップ、浜松市内のスーパーやドラッグストアなどの小売店で販売する。

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