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浜松の地ビールレストランが25周年 「街中ににぎわいを」変わらぬ思い貫き

「街中に明るい話題を届けたい」と話す、支配人の宮津義之さん(左)とスタッフ

「街中に明るい話題を届けたい」と話す、支配人の宮津義之さん(左)とスタッフ

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 浜松・中央の「はままつ地ビールレストラン マイン・シュロス」(浜松市中区中央、TEL 053-452-1146)が3月27日、25周年を迎えた。

店舗内観

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 同店は、1994(平成6)年の酒税法改正によるビール製造免許取得の緩和を受け、地元の街中のにぎわいに貢献したいとの思いで1997(平成9)年に創業。ドイツ仕込みの地ビールと料理を中心に提供している。店舗面積は約350坪。ドイツの古城をイメージした敷地内には、レストランとビール醸造所、噴水のある中庭を備える。店舗内装はドイツ中世の街を再現するため、ドイツから輸入した照明器具や家具、食器を使う。

 オープン1年目は、地ビールブームの後押しもあり約24万人が来客。オープン景気が一段落した2年目以降は、営業時間や人員体制の修正などを行い、徐々に経営が安定したという。2004(平成16)年から約3万灯級のLEDのイルミネーションを始め、2016(平成28)年には店内ステージでプロジェクションマッピングを行うなど、常に楽しい話題を届けようとイベントを企画しながら運営してきた。

 全国に販売することで浜松に訪れるきっかけになればと考え、2019年から、「HAMAMATSU BEER(ハママツビール)」のブランド名で瓶ビールを販売。翌年に開催した地ビールの審査会「ジャパンブルワーズカップ」のピルスナー部門で準優勝した。しかし、その直後から新型コロナ禍の影響により大きな打撃を受ける。浜松まつりに備えて製造したビールが大量に余り、最も影響を受けた時は、前年比の1、2割にまで売り上げが落ち込んだという。

 一方で、緊急事態宣言下での営業停止期間を除き、コロナ禍でも一切休業していない。支配人の宮津義之さんは「街中のにぎわいに貢献するという創業から貫く思いがある。どれだけ苦しくても、明るい話題を届けるために営業を続けている」と話す。街中を少しでも明るく照らそうと、例年は冬期限定だったイルミネーションも、一昨年からは通年で点灯を続けている。

 地ビールは、ドイツ製の醸造設備を用いて、麦芽・ホップ・水・酵母のみを使い醸造する。適度な苦味とコクのある深い味わいが特徴の「アルト」やすっきりとしたキレのある味の透明感ある淡色ビール「ヘレス」(以上、300ミリリットル=490円~)など、常時4種類を用意。限定品として今年1月に発売した「プレミアムピルス」(300ミリリットル=550円~)は、すっきりとした飲み口の後に広がるアロマホップの爽やかな香りが特徴で、ドイツビールらしい味わいに仕上げたという。

 フードメニューは、一頭から2食分しか取れないという豚の希少部位を使う南ドイツ名物の肉料理「シュバインス・ハクセン」(4,260円)やソーセージ専門店「レッカーランドフクカワ」(中区)に特注する「ドイツ・ソーセージ盛り合わせ」(ボイル3本入り=1,430円~)など、ドイツ料理を7種類用意。このほか、魚料理やサラダ、デザートなど約50種をそろえる。

 新型コロナウイルス対策として、来店時に手指消毒と検温、食事以外の時間はマスク着用を求める。スタッフは、出勤前の検温、マスク着用、手指消毒を義務化。店内は空調システムを導入し換気を徹底。非接触でオーダーできるモバイルオーダーシステムを導入。密を避けるため、席数を約半数に減らしてレイアウトする。

 関わる全ての人の幸せ願い、25周年記念のテーマは「For Happiness(フォーハピネス)」に定めた。全国のご当地グルメを同店風にアレンジして提供する「日本一周グルメフェア」やトークパフォーマンスを店内からユーチューブライブで配信する「こちらMS情報局 しゃべるに!」など、さまざまな企画を用意。「地域の人の支えがあり続けてくることができた」と宮津さん。「どこよりも安全で安心な店を目指している。楽しい企画を用意しているので、足を運んでほしい」とも。

 営業時間は、11時~14時00分、17時~22時30分(土曜・日曜・祝日は11時~22時30分)。月曜定休。

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