フレンチレストラン「tao(タオ)」(浜松市中区千歳町)が4月20日、オープンした。
オーナーシェフの黒木純さんは、大学卒業後、フレンチレストランなどの飲食店やホテルで料理人として8年間経験を重ねた。いつか自分の店を持ちたいと思い描いてきた中で、2014(平成26)年に豊橋市にカフェをオープン。順調に経営を続けてきたが、下積み時代に積み重ねた経験を生かしてフレンチレストランに業態変更し、別の町に移転することで、自分の可能性を広げたいと考えた黒木さん。フレンチという決まった枠に縛られることなく、常に新しいものを追求する店を目指し、リニューアルを決めた。
店舗面積は約25坪で、テーブル席のみ8席を用意。店舗デザインは、グレーを基調として木材の家具や建具を使う、シンプルで落ち着いた空間に仕上げた。
旬の野菜や果物を使い、素材本来の味を生かしたシンプルなコース料理を提供。食の安全性に配慮し、化学調味料は一切使わない。事前に来客数を把握することで、1品1品の料理を丁寧に準備して向かい合えると考え、完全予約制にする。
月替わりのコース料理を基本として、その日の仕入れによりメニュー変更して提供。「ランチコース」(4,500円)は、5品で構成する。前菜の「富山産ホタルイカと春野菜サラダ」は、ベビーリーフやマッシュルームなどの旬の野菜の上に、燻製薫製したホテルイカを載せて仕上げる。このほか、甘みの強いタマネギをじっくりとバターで炒めて作る「新タマネギのポタージュ」や、うま味の強い肉を使うためシンプルに塩を使って焼き上げるメイン料理「オーストラリア産仔羊(こひつじ)のロティ」などを用意。デザートは、コースの最後の一品にふさわしいものを目指しパティシエが創作。「きび糖のエクレアと自家製アイス」は、コクがあるがさっぱりと軽い口当たりに仕上げる。
「ディナーコース」(6,500円)は、ランチコースをベースにした7品のコース。前菜の「フルーツとチーズ」やレモンやハーブでマリネした「魚介のセビーチェ」などが加わる。
新型コロナウイルス対策として、来店時に手指消毒。スタッフは、出勤前の検温、マスク着用、手指消毒を義務化。店内は、定期的に出入り口を開けて換気を徹底。密を避けるため、席の間隔を広く取りテーブルレイアウトする。
今後は、口コミやSNSで評判が広がり徐々に集客につながるように期待する。黒木さんは「おいしい料理と快適な時間を楽しんでもらい、信頼と価値を届けていきたい。フレンチと言うとハードルが高いイメージがあるが、祝い事などで気軽に利用してもらえたら」と話す。
営業時間は、ランチ=11時30~14時、ディナー=18時30分~22時。