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浜松市楽器博物館で「楽器の動物園」 動物にまつわる楽器180点展示

「コミュニケーションをとりながら見学を楽しんでほしい」と話す広報の増田さん

「コミュニケーションをとりながら見学を楽しんでほしい」と話す広報の増田さん

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 浜松市楽器博物館(浜松市中区中央、TEL 053-451-1128)で現在、特別展「発見!楽器の動物園」が開催されている。

クジャクの形をした「シタール」

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 同館は、1995(平成7)年に浜松市が開設した、日本で唯一の公立楽器博物館。世界の楽器約1300点を展示し、人と楽器、人と音楽の絆を紹介する。コロナ禍の影響で人と人のつながりが希薄になっていると感じた同館は、家族や友人とコミュニケーションを取りながら見学できる企画を模索。動物をテーマに楽器展示することで、小さな子どもから大人まで楽しめると考え同展の開催を決めた。

 世界中から集めた動物と関わりのある楽器を約180点そろえ、背景にある文化や信仰、暮らしについて伝える。オーストラリアの先住民が使う木製のラッパ「ディジェリドゥ」は、神話に登場するベビ「虹蛇」が描かれ、唇を振動して演奏することで神秘的な音を奏でるという。モンゴルの弦楽器「馬頭琴」は、物語「スーホの白い馬」に登場することでも知られ、弓で2本の弦をこすって音を出す。このほか、インドの国鳥「インドクジャク」をかたどった弦楽器「シタール」や黄金の亀の形をしたインドネシアのシンバル状の楽器「チェンチェン」などを展示する。「企画する中で動物にまつわる楽器の多さに驚いた。動物がシンボルとなっている楽器、動物の鳴き声を奏でる楽器など、さまざまな切り口で展示しているので楽しんでほしい」と広報の増田博行さん。

 体験コーナーでは、実際に楽器を演奏できる。カエルの鳴き声を奏でる「カエル・ギロ」や馬頭琴などを用意。楽器の部品となる動物の皮などの素材に触れることもできる。楽しみながら発見と観察ができるようにと、小学生と幼児を対象にした「ワークシート」を用意。記入したワークシートを提出すると、オリジナルステッカーを進呈する。職員による展示解説「ギャラリートーク」も毎日2回開催する。

 夏休み期間中ということもあり、ワークシートを使って見学を楽しむ親子連れも多いという。秋以降は、来場者が自由に鑑賞できる「サロンコンサート」を計画している。「動物との関わりを発見し、考えることで楽しみは広がる。夏休みの自由研究の題材としても利用してほしい」と増田さん。「楽器博物館というと難しいイメージがあると思うが、動物をテーマにすることで身近に感じ、気軽に足を運んでもらえたら」とも。

 開館時間は9時30分~17時。第2・4水曜定休(8月は無休)。入館料は、大人=800円、高校生=400円、中学生以下・70歳以上・障がい者無料。12月13日まで。

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