九州料理店「創作食堂723(ナナニーサン)」(浜松市中央区小豆餅3、TEL 080-3687-0544)が7月23日にオープンして、1カ月がたった。
熊本県にある知人の畜産会社から直接仕入れる馬肉を使う「熊本産上馬刺し」
店主の鶴田なつみさんは両親が飲食店を経営していたこともあり、幼い頃から料理を手伝うことが多かったという。自身の作った料理を振る舞うのも好きで、いつか自分の店を持ちたいと考えていた中で同店のオープンを決めた。
鶴田さんは熊本出身で、約10年前に夫の地元である浜松市へ移住した。「馬肉料理など、浜松では地元のようなおいしい店にあまり出合えなかった」と鶴田さん。地元熊本を始めとする福岡・長崎・宮崎などの九州料理の魅力を伝えようと、九州の味付けをそのまま再現して提供する。
2階建て店舗の面積は約20坪。1階にはテーブル=8席とカウンター=9席を、2階には子ども連れも利用しやすいように座敷=8席と6人個室=1室を、それぞれ用意する。店内は、落ち着いた雰囲気にしようとレンガ調の壁紙をあしらいデザインした。「子どもも安心して食べられる料理を提供したいので、野菜や肉などの食材はできる限り国産を使う」と鶴田さん。メニューは、来店客が飽きないように月替りで用意する。
熊本県にある知人の畜産会社から直接仕入れる馬肉を使う「熊本産馬刺し」(1,600円)は、ニンニクとショウガを合わせた熊本産しょうゆを付けて味わってもらう。霜降り肉の「熊本産上馬刺し」(2,700円)は、仕入れによりフタエゴ・タテガミ・ヒレ・ヒモなど異なる部位を提供する。希少部位とされる「熊本産馬レバー刺し」(1,800円)は、臭みがなくコリコリとした食感を楽しめるという。スープに春雨の麺を入れた熊本の郷土料理「太平燕(タイピーエン)」(900円)のほか、「熊本ラーメン」(980円)も用意する。
濃厚なパイタンスープともちもちとした食感の太麺を合わせたという「長崎ちゃんぽん」(980円)は、炒めた野菜をのせて仕上げる。宮崎産「地鶏」は炭火で焼き上げ、歯応えがありかむほどにうまみを感じるという親鳥のももの部位「ひね」(1,000円)のほか、砂肝の「ずり」(650円)や「せせり」(750円)などをそろえる。
このほか、大分産の青唐辛子を使う「白いマーボー豆腐」(980円)、鶴田さんの父からレシピを受け継いだという「豚ホルモン煮込み」(600円)、福岡産めんたいこを使った「めんたいポテト春巻き」(500円)などの創作料理もそろえる。
今後は、口コミなどで少しずつ地域に浸透していけるよう期待しているという鶴田さんは「常連さんを『お帰り』と迎えられるような、アットホームな店にしていきたい。一人でも家族連れでも、気軽に来店してもらえたら」と話す。
営業時間は15時~24時。火曜定休。