「彩の国さいたま ご当地フェア」が現在、遠鉄百貨店(浜松市中央区旭町、TEL 053-457-0001)で開かれている。
埼玉県川越市にある「丸広百貨店」とコラボした企画で、埼玉のご当地スイーツや工芸品を販売する。地方百貨店同士がタッグを組み、地域の特性を生かした物産展として展開する。今年6月には、遠鉄百貨店が丸広百貨店に出店し、今回は丸広百貨店が遠鉄百貨店に出店する。遠鉄百貨店の中村智則営業部長によると、人口減少などの影響により地方百貨店は厳しい経営環境にあるが、主要都市部の百貨店のようにインバウンド需要の恩恵を受けられないという。地方百貨店ならではの取り組みとして、地元特産品の魅力を全国へ広げる広告塔としての役割を果たすとともに、交流により双方の従業員の育成にもつなげる。
丸広百貨店が選び抜いた埼玉のご当地スイーツや工芸品など、約20ブランド200アイテムが並ぶ。さいたま市のスイーツ店「アカシア」のモンブランやロールケーキ、川越市にある創業240年の老舗和菓子店「亀屋」が販売する「亀の最中」(6個=713円)、ネコを模したどら焼き「たまどら」(270円)などを販売する。丸広百貨店執行役員の有田圭一さんは「県庁所在地のさいたま市はケーキ消費量が日本一で、県内には良質なスイーツ店が多い。県外では手に入らない商品をそろえた」と話す。日高市にある養豚会社「サイボク」は、自社牧場で育てヨーロッパの品評会での受賞歴を持つ豚肉を使ったウインナー(647円)、「ゴールデンポークの豚まん」(389円)を用意。埼玉県のB級グルメ「秩父豚肉みそ漬」(1,188円)なども販売する。
工芸品は、歴史ある町並みが残り「小江戸」とも呼ばれる川越市のガラス食器や和テイストのアクセサリーを用意。このほか、本庄市の桐製品や、自社農園で栽培したバラを使った「ローズラボ」(深谷市)のスキンケア用品などをそろえる。
有田さんは「埼玉は地味なイメージがあるかもしれないが、隠れた名産品が多いので魅力を伝えたい」と話す。中村部長は「丸広百貨店の協力により、当店だけはできない品ぞろえを実現した。今後は中部・東部エリアとも連携し、静岡県全体の取り組みとして地元企業の販路拡大に貢献していきたい」と話す。
開催時間は10時~19時30分(最終日は18時30分まで)。10月29日まで。