
企画展「東海道新幹線60周年企画 東海道新幹線ずかん」が現在、浜松科学館(浜松市中央区北寺島)で開催されている。
1964(昭和39)年10月に開業した東海道新幹線の60周年を記念し、浜松科学館と東海旅客鉄道のコラボ企画を展開する。浜松市には東海道新幹線唯一の車両工場があり、同館が新幹線の路線に隣接していることもあり開催が決まった。
展示では、車掌スイッチ、N700系の模型、車内販売用ワゴンなど、実際の車両で使われていた資料を含む50点以上を公開する。日替わりの体験会も行い、東海道新幹線の歴史や仕組みを体感しながら学ぶことができる。
車両・運輸・電気・施設の4テーマに分けて展示を構成する。高さ約4メートルの「0系新幹線」と「100系新幹線」の実物大パネルは、鼻先に実際の車両部品を使う。このほか、保守用車に取り付け、レールの調整や敷き詰めた砕石を整備する「ダンピングツール」、廃車になった車両で使われていた座席、100系の行き先表示器なども展示する。事業企画グループの水谷穂波さんは「電線やレールなど、普段目にしない新幹線のパーツにも触れられる貴重な機会になる」と話す。展示部品の解説や、新幹線の歴史を紹介するパネル展示も行う。
体験会は日替わりで1日4回開催。新幹線の部品に異常がないか調べる「打音検査体験」、乗務員の制服を着て車掌になりきる「こども乗務員体験」、0系の先頭車両のライトの色を変える「標識灯を操作してみよう」など、約10種類を用意する。
入場者には、4種類のオリジナルデザインの硬券を進呈する。3月24日には、関連イベント「東海道新幹線おしごとずかん」を開催し、新幹線を運用する施設職員が仕事について話し、本展の展示に関する質問にも答える。
先週末には1000人以上が来館し、埼玉や愛知など県外からの来場者も多いという。水谷さんは「JRと浜松科学館がアイデアを出し合って作り上げた、ここでしか見られない企画。子どもはもちろん、大人も楽しめる内容なので、春休み期間に来場してもらえたら」と話す。
開催時間は9時30分~17時。入館料は、大人=600円、高校生=300円、中学生以下無料。月曜定休。4月6日まで。