浜松の老舗ソースメーカーが滓を使ったソース発売-半世紀を経て復刻

今回発売されたソース「桶底のちから」

今回発売されたソース「桶底のちから」

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 浜松の老舗ソースメーカー「鳥居食品」(浜松市中区相生、TEL 053-461-1575)が2月24日、ウスターソースを製造する際に出る滓(おり)を使ったソース「桶底(おけぞこ)のちから」を発売した。

ウスターソースの桶の底にできた滓

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 滓を使ったソースではオリバーソース(兵庫県)の「どろソース」が有名だが、同社でも作っており、54年前に販売を終了した。その後は「昔ながらの中濃ソース」に隠し味として使ってきたが、昨年1年間をかけて中濃ソース製造の技術改良に成功。滓を使わなくても、これまでと同じ味を出すことができるようになったため約半世紀ぶりに復刻し、商品化にこぎ着けた。「戦前から愛好家が多く、復刻してほしいという要望に応える形になって良かった」と鳥居大資社長。

 同商品はウスターソース200リットルの製造で約20リットルだけできるため、数量限定での販売となる。

 「滓はウスターソースを熟成させる時に香辛料や野菜が自然沈降してできるもの。そのため、うま味も濃縮されている。さまざまな料理の隠し味として、最後の一振りで使っていただければ」とも。

 価格は500円(200ミリリットル)。現在は完売状態だが、今月29日に再出荷を予定しているという。

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