浜松・松城の浜松市美術館(浜松市中区松城、TEL 053-454-6801)で現在開催されている企画展「三沢厚彦 ANIMALS in HAMAMATSU」が好評を博している。
10月5日から開かれている同展。3週間がたち、老若男女幅広い層の観覧者が来館。期間中の来館者数は6000人を超えた。
今年で隣接していた浜松市動物園が移転してから30周年という節目を迎えて考えられた同企画。動物が美術館に遊びに来るというコンセプトで、彫刻家・三沢厚彦さんの動物をモチーフにした作品を展示している。現代芸術の彫刻家として活動する三沢さん。2000年から動物をテーマとした「ANIMALS」シリーズを制作。作品はクスノキの大木から等身大の動物を彫り、彫刻には珍しい油絵具による着色をしている。
館内には70点以上の彫刻を展示。1階は入り口そばに2メートルを超えるヘラジカを展示するほか、クマの作品のみが展示してある「クマ部屋」や、ライオンやゾウなど20体の動物を同じ向きで展示した「行進の部屋」などを設置。2階ではトラやバクなどの作品を通路に展示してあり、間近に作品を見ることができる。
学芸員の前田一成(かずしげ)さんは「等身大の動物彫刻を間近で見ることができ、鑿(のみ)の跡や色彩なども味わえる貴重な機会。芸術的な空間を楽しんでもらいたい」と話す。
開館時間は9時30分~17時。月曜休館(10月14日・11月4日は開館、10月15日・11月5日は休館)。料金は、一般=1,000円、中学・高校生=600円、小学生=300円。12月1日まで。