浜松・新原のカーテンなどの織元直営店「LIVING HOUSE 織千」(浜松市浜北区新原、TEL 053-586-4032)は6月1日より、オーガニック100%の五層織りガーゼケット「五層一重オーガニック」の販売を始めた。
同店は織物産地浜松で創業46年の老舗織元。その独自技術を生かして、2008年に五層織りのガーゼケット「五層一重」を開発。今回の商品は、そのオーガニックタイプとなる。通常オーガニック商品は商品の97%にオーガニックコットンを使用すればオーガニックの名を冠することができるが、同店では織糸や周囲のヘムと呼ばれるガーゼケットを縫い合わせる素材にもオーガニックコットンを使用して100%オーガニックにこだわった。
特徴は五層織りの構造。「市場では五層織りと表記されているものが多いが、そのほとんどが五重に重ねたガーゼを縫い合わせているだけ。うちはきちんと1枚1枚独自の製法で織り上げて1枚のケットに仕上げている」と同店オーナーの大橋勝さん。この独自の五層織りの技術で織り込まれたガーゼケットには、「しぼ」と呼ばれる凹凸があり、この凹凸により、軽さと吸水性、独特の肌触りを生み出している。
今回の開発は、「ガーゼケットを使用する方をイメージした時に、女性や赤ちゃんなど肌の弱い方が多いのではと考え、より安心で安全かつ肌にやさしいものを提供しようと考えた」と大橋さん。オーガニックコットンは安価ではないため、そのルートの確保や、オーガニックコットンの糸でも現行商品同様の肌触りや質感を出すことには苦労したが、度重なる商社との折衝や試作を重ねることで販売にこぎ着けた。
同商品は、手間がかかるため1日あたり20本の限定生産。今年2月からプレ販売として限定販売を行ったところ、その売行きは好調。「消費者に認められる商品」と確信し本格生産体制に入った。
「今後はこの技術を生かし、ガーゼケットだけでなくパジャマや寝具などのオーガニック商品の提供も考えている。より多くの方に安心して使ってもらえる商品を提供したい」と話す。
営業時間は10時~20時。日曜定休。