浜松・村櫛に8月8日、吹きガラス工房「Gatherlink Glass Base(ギャザーリンク グラス ベース)」(浜松市西区村櫛、TEL 053-570-4458)がオープンした。
工房を運営するのは15年以上のキャリアを持ち、数々の受賞歴を持つガラス作家の高田名津子さんと浅井千里さん、江川野智典さんの3人。江川野さんと高田さんは「磐田市新造形創造館」で共に勤務していた上司と部下。高田さんと浅井さんは高校の同級生。それぞれの技術を高めながら、後進の育成にもトライしたいという思いが共通し、オープンにこぎ着けた。
元サッシ工場を生かした工房は約50坪。1階は1260℃の熱でガラスを溶かす溶解炉や再加熱炉、パイプウォーマーなどの設備を配したガラス工房で、2階には3人の作品を展示するギャラリーを設けている。江川野さんの作品は力強いツートンやスリートーンカラーで彩られたビアグラスやロックグラス、ワイングラスなど。浅井さんの作品は線画や気泡が特徴的なフラワーベース、高田さんの作品はガラスに凹凸を付けたペーパーウエートや皿など、それぞれの個性が光る作品を展示販売する。2階の隅にはキッズスペースも設ける。
平日は注文品の制作に専念するため、工房の一般開放は土日のみ。1日6人限定でグラスや一輪挿しなど、サンプルから好きな形と色を選んで制作できる「吹きガラス体験」(3,500円)を実施。作品の引き渡しは1週間後に取りに行くか、宅配便での受け取りも可能となる。オーダーメードの受注も承っており、「棚に飾るガラス作品やランプシェードなど、家を新築する予定のある人たちをターゲットにしたい」と高田さん。今後は2階のギャラリーにランプシェードを増やす予定だという。
「小学生の社会見学など、事前に連絡いただき可能であれば応じる」と高田さん。市内にガラス工房があるのは珍しいと、早くも近所の幼稚園から見学のオファーがあったという。「ガラスの成り立ちを子どもたちに知ってもらい、物を大切にする心も育んでいけたら」とも。
工房開放日である土曜・日曜の営業時間は10時~17時。不定休。