浜松中心街の各映画館で「第9回はままつ映画祭」が10月30日、開幕した。
今年で9回目を迎える同映画祭。浜松出身の木下惠介監督の功績と映画を次世代に伝え、浜松の映像文化の振興と全国への文化発信、地域活性化を目的に始まった。
今年は浜松にゆかりのある監督の作品や静岡ではなかなか上映されない作品を中心に、戦前から2010年上映の最新作までの全25作品をシネマイーラ(浜松市中区田町)、TOHOシネマズ浜松(鍛冶町)、かじまちヤマハホール(鍛冶町)、福祉交流センター(成子町)の4会場で上映する。
3日は豊島圭介監督の最新作「裁判長!ここは懲役4年でどうすか」を、4日は鈴木彰浩監督の「ルナの子供」を、それぞれ上映予定。両監督とも浜松出身で、当日は監督が来場してトークショーも行う。
4日はシネマイーラ、6日は浜松市福祉交流センターで浮世絵師写楽を描いた「宮城野」を上映し、6日は同作品に出演している静岡県出身の女優・佐津川愛美さんも来場する。6日の「春との旅」上映時には主演・徳永えりさんのトークショーも行う。
最終日の7日には木下惠介監督の「お嬢さん乾杯」と、大林宣彦監督の「時をかける少女」(1983)を上映し、いずれも大林監督が来場してトークショーを開く。
同実行委員会プロデューサーの太田勝己さんは「最初のころは認知度も低く、映画を上映したくても作品を浜松へ持ってくることが難しかったし、お客も少なかった。地元やいろいろな団体の人たちの協力を得て、回を重ねてこられた。作品とともに監督や俳優の生の声が聞ける機会なので、ぜひ足を運んでもらいたい」と話す。「浜松は木下惠介監督をはじめ多くの映像クリエーターを輩出している土地なので、ここから新たな映像文化を発信する映画祭に出来れば」とも。
上映プログラムやチケットについてはサイトで確認できる。11月7日まで。