浜松・千歳町のコミュニティスペース「Any(エニィ)」で11月12日、イベント「アロマムジカフェスタ~楽器の森で香りを聴く~」が開催される。
香りと音楽をコラボレーションし、人の幸せにつなげようと活動をする団体「アロマムジカ」が主催する同イベント。代表の杉浦菜美さんは約10年間アロマセラピストとして働き、現在は人や世界観に合った香りを調合して作る調香師(ちょうこうし)として活動している。今年3月に音楽ライブに香りをつけるという新しい試みをしたところ、アロマに新しい可能性を見出したという。アロマと音楽を融合し、人の五感に訴えかけることで健康や癒やしにつなげる活動を広げようとイベントの開催を決めた。
近年、アロマが認知症に効くという話題や、子どもに向け豊かな感性や発想を育む活動「香育(こういく)」も注目を集めているという。「香りと記憶は強い結びつきがあり、過去にかいだ懐かしい香りで昔の記憶がよみがえることがある」と杉浦さん。アロマで感性を刺激することで発想を豊かにしたり、人と人をつないだりするなど、「幸せにつながる」音楽やワークショップ、アロマグッズの販売、展示を予定する。
当日は「楽器の森で香りを聴く」をテーマにコンサートを開催。シャンソンギター弾き語りのトマさんによる演奏や朗読のほか、アロマティックジャズ、チェロ演奏をはじめ、ギター職人のトークも。トマさんは蝦夷(えぞ)松ギターと杉のギターを使い分けて演奏し、木をイメージした朗読も行う。演奏中にはクロモジやクジャクヒバといった森をイメージした香りのアロマをたく。
「地元の自然由来のアロマと音楽で、『人も自然のように生きている』という感覚を呼び覚ましたい」と杉浦さん。ギターの板や未完成のギター、完成したギターを並べたグラデーションのような展示も行い、視覚からも訴える。
ワークショップではアロマセラピストのレクチャーの下、天竜産のクロモジを使って「国産ミツロウとクロモジのオイルでハンドクリーム作り」を開催。クロモジは甘くて上品な香りがするという。客の前でアロマパフォーマンスや自分でアロマのブレンドを体験できる「ジャズ×アロマ 香りのブレンドレッスン」も行い、作ったアロマは持ち帰れる。
ほかにも、飛騨高山の森から生まれたアロマや遠州産アロマとフローラルウオーターの販売、スギとヒノキ、クスノキの苗木展示、日本各地の香りを日本地図で表現したブースも展開する。
「さまざまなイベントブースを用意している。音楽や自然、雑貨などいろいろな角度からアロマに興味を持ってもらえたら」と杉浦さん。「香りからアートや歌、ガーデニング、農業などさまざまな分野に広がっていくこともあるので、香りの可能性を広げたい。活動を続けていくことで人の役に立ちたい」とも。
開催時間は11時~18時30分。コンサート、ワークショップともに完全予約制で有料。問い合わせフォームから予約。