浜松・富塚のオーガニックカレー専門店「spice cafe Bija(ビージャ)」(浜松市中区富塚町、TEL 053-474-0330)が8月8日、地元FM局「K-MIX」と共同で開発したレトルトカレー新商品「H curry」の販売を開始した。
商品名は、「Hamamatsu(浜松)」「Health(健康)」「Happy(幸せ)」の頭文字である「H」に由来する。「カレーで地域とつながり、家族や友人たちと幸せな時間を過ごしてもらいたい」と店主の清川孝男さん。
同商品は、トマトとココナツを使ったピンク色のカレー。浜松に関連するものでは、自家製の天然ウナギのエキスをルーに配合。健康に関連するものでは、通常の2倍以上のニンニクとショウガを使用。清川さんは「通常のカレーでは多すぎて臭いもきつくなってしまうが、高温殺菌するレトルトカレーのため、それだけの量を使ってもおいしく食べることができるように仕上げた」と話す。「通常レトルトは保存が利く反面、おいしくないというイメージがあるが、逆にレトルトだからできることで、おいしく仕上げたかった」とも。
当初は7月上旬に販売を予定していた同商品。6月下旬に1,000食を仕込んだところ納得のいく味を出すことができなかった。清川さんは「レトルトは通常の来店客に出す商品と違い、仕込んででき上がってみないと味が分からない。特に当店は添加物を一切使用しないため味が安定せず、量が変われば火の入り方も味も異なるので味は変わる」と話す。開発過程では、FM局のリスナーの意見なども取り入れ、何度も試行錯誤を重ねて今月8日の販売にこぎ着けた。
発売当日は、浜松中心市街地のイベント「ゆりの木歩行者天国」に出店。「FMの番組リスナーが遠方から足を運んでくれたり、試食しておいしいと言って買ってくれたりと手応えを感じることができた」と清川さん。
今後については、「この商品を通じて、地域やオーガニック、フェアトレードなどに対して今まで興味の無かった人たちに関心を持ってもらえるようになれば」と期待を寄せる。現在、有機栽培茶を使った「緑のH curry」や、無農薬ミカンを使った「オレンジのH curry」の年内販売開始に向けて準備を行っているという。
価格は525円。同店の営業時間は11時30分~16時、18時~21時30分。火曜定休。フェアトレードショップ「サウスウィンド」(板屋町)や自然食品店「すいーとまむ」(浜北区本沢合)などのフェアトレードや自然食を中心に扱う店舗で販売。今後「地球カレー基金」を設立し、同商品の売り上げの一部をフェアトレードや地域に還元する。