とんかつ専門店「かつ一」(浜松市中区佐鳴台、TEL 053-522-9374)が10月15日、浜松・佐鳴台にオープンした。
約20年前に下諏訪のとんかつ店で食べた味が忘れられず、同じような店を自分も出したいと考えていた店主の山田雅之さん。せっかく店を出すなら素材全てにこだわりたいという思いで、仕入れ先や素材の研究を重ねてきた。とんかつ作りで重要となる「肉」と「パン粉」「油」「ソース」の素材全てに「納得でき」、出店を決意。20年越しの夢をかなえる形でオープンにこぎ着けた。
店舗面積は約40坪。カウンター8席、テーブル22席、座敷14席の計44席。壁材には酒蔵のたるに使われていた杉の古材を使い、カウンターにはケヤキの無垢(むく)の一枚板を使う。黒色や古材のダークブラウンで落ち着いた雰囲気の中に、梁(はり)や欄間などのアクセントも入れた。
とんかつの肉は黒豚を使う。ストレスのない自然豊かな環境で育てた豚で、脂がのっておいしいという。パン粉はとんかつを揚げた時においしくなるようなパンを特注し、パン耳を切り落とし丁寧に振るって作る。とんかつを揚げる油は国産の豚の油からとったラード100%。ソースにもこだわり、ソース製造会社を何軒も周り、下諏訪で味わった甘口できれのあるソースを再現した。とんかつの揚げ方も、評価サイトでランク入りするほど有名な東京のとんかつ店のマスターや、浜松の老舗とんかつ店のマスターから指導を受け修業。中音と高温で二度蒸し揚げることで、肉汁あふれる一番おいしい状態になるという。
メニューは「特ロース定食」や「特ヒレ定食」(1,900円)などを用意し、ヒレカツ2つとクルマエビのフライが付いた「かつ一セット」(2,000円)も提供。「ロースかつ」や「ヒレかつ」(1,400円)のような一品料理としても提供し、「ロースカツ弁当」や「ヒレかつ弁当」(以上1,600円)のような持ち帰りの弁当も作る。
山田さんは「10年、20年と長く続けていける店にするために、素材に妥協はしたくなかった。どういう素材で作っているのかいろいろな店に通い詰めて研究してきた。とんかつだけでなく店作りにもこだわり、またリピートしたいと思える店に仕上げることができたと思う」と話す。
営業時間は、11時30分~14時30分、17時~21時。水曜定休。