現在、大歳神社(浜松市東区天王町、TEL 053-421-6447)で販売する「道楽守(どうらくまもり)」がSNS上で話題となっている。
権禰宜(ごんねぎ)の石津紀祥さんは大学生のころからバイクに乗り、ライダー歴約15年。地元のバイク仲間が話していた「浜松はホンダやスズキなどバイクメーカーがありながら、バイクの受け入れ先が少なく、ライダーには優しくない町」という言葉が気にかかっていた石津さん。お守りの製造会社の担当者がライダーだったことから話が盛り上がり、ライダー用のお守りづくりを考えた。ライダーに優しいまちづくりを目指し、元号が変わるタイミングを狙い、ゴールデンウィークのはじめに当たる4月27日から発売を開始した。
二輪車用のお守りとして作られた「道楽守」。価格は1,000円でカラーは赤と青、黒、オレンジ、ライムグリーン、迷彩の6色。太いハンドルにも巻けるほどの大きさで、ミラーやフロントフォークなどにもつけられる形状。バイクに似合い、邪魔にならず、神様の名前が曲がらぬよう配慮したデザインや設計をしたという。
販売を始めてから徐々にSNS上で話題が広がった同商品。ツイッター上では、「ハンドルにつけるお守り、いい感じ」、「安全運転心がけよう」などお守りを写真に撮りアップロードする人が続出。5月18日の土曜には約100人が訪れ、19日は約90人とライダーでにぎわった。その後の土日も50人以上のライダーが訪れた。若者から年配の人まで幅広い世代が訪れる中、女性のソロツーリングライダーも目立つという。ツイッターを見た石津さんは「びっくりした。10年くらいかけて根付かせていこうと考えていたのに、すぐに反響があって驚いている」と話す。道楽守の販売を始めただけでなく、二輪駐車場を整備し、タバコや休憩スペースも設けた。さらに、訪れたライダーに無償でコーヒーも提供している。
「拝んでもらうことで交通安全を意識するはず。マナーの向上につながり、ライダーのイメージも良くなる。浜松に良いライダーが増え、ほかの地域から『浜松のライダーは良いね』といってもらえるようにしていきたい」と石津さん。「ほかの地域の人と地元のライダーが話す場面も見かける。人の輪が広がっているところを見ることができうれしい」とも。