イベント「FIRE CASTLE」が9月21日、渚園キャンプ場(浜松市西区舞阪町)で開催される。
浜松在住でイベンターの原一史さんは、大学時代に初めて浜松まつりに参加した際、若者が熱狂している姿を見て、若者の可能性を感じていた。「この一人ひとりの熱量を生かせる場を作りたい」と考えた原さん。市内小学校の運動会競技として使われる浜松の独自文化「城落とし」に着目。浜松の文化をエンターテインメント化することで、県外の人が浜松に興味を持ってもらうきっかけにし、地域活性につなげようと考えた。若者に多く来場してもらおうと、城落としと泡パーティーを組み合わせたイベントとして開催する。
城落としとは徳川軍と武田軍の三方原合戦をモチーフにした競技。1チーム約30人で実施し、高さ1メートルほどの城に向かい球を投げつける。球が敵城の丸い的に当たると化学薬品が反応。先に城が爆発し白煙が上がったチームが勝ちとなる。市内小学校107校中31校が実施していて、運動会のフィナーレ飾る競技として実施する小学校も多い。原さんも小学校高学年のころに体験し、低学年のころから憧れる面白い競技でとても盛り上がるという。
当日は約2.5メートルの巨大な城を用意し、1チーム約30人で4チームのトーナメント戦を実施。城にはネオンを配置し、城自体が光る仕組み。色付きの煙で、音響が爆発と連動させることで迫力も出す。爆発時に炎が出ない作りにし、安全面にも配慮する。事前に応募した先着順でチームを編成。ツイッターやフェイスブックなどのSNSで参加者を募る。
城落としの競技開催前と開催後に、泡パーティーも実施。泡パーティーは地中海のイビサ島の名物で、近年日本でも都会では人気が高いイベント。東京や大阪などで人気の高い女性DJの音楽に合わせ、泡を放出。泡まみれになって非日常を体感できる。泡パーティー専門の機材「泡キャノン」を導入し、身体にも安全なオーガニックな泡を使うという。若者から人気が高いが、子どもから大人まで世代を問わず楽しめるイベントで、40代のファンも多いという。キッズスペースも完備し、子ども連れでも楽しめるようにした。さらに、東京や大阪の人気DJが参戦し、LEDで光る特設のステージではダンサーたちが会場を盛り上げる。
「今年だけの単発のイベントではなく、市民を巻き込んだ浜松の伝統的イベントにしていきたい」と原さん。「イベントを通じて私たちのようにアクションを起こす若者を増やし、地域活性にもつなげていきたいと考えている。来年以降、ほかの地域の城とコラボした新ルールを作ったり、たこ揚げをイベント化してみたりと、浜松の文化をエンターテインメント化することで若者が浜松に興味を持つきっかけになればうれしい」とも。
開催時間は9時~21時(城落とし・泡パーティーは18時~)。チケットは前売り=1,500円、当日=2,000円(小学生以下無料)。雨天の場合は10月5日に順延。