ウレタン成形加工の専門メーカー「浜口ウレタン」(浜松市西区西山町、TEL 053-485-1331)が5月11日、ウレタン素材の「洗えるマスク」の販売を開始した。
以前、市販のマスクと一緒に使うウレタン製のフィルターを製造していた同社。10年ほど前に撤退したが、新型コロナウイルスの影響を受けマスク不足が叫ばれる中、今年の2月にマスクの再製造を決定。以前の経験を生かし、新たなマスクの製作を開始し、販売にこぎ着けた。
今回用意したのは、洗って繰り返し使えるウレタン素材の2種類のマスク。「洗える竹炭マスク」は、抗菌性があると言われ、臭いを取り、カビが生えにくいといった利点もある竹炭を使用。ウレタンに粉を混ぜることで、花粉を99.5%ほどブロックする。「洗えるべにふうきマスク」は、花粉症の人から指示が高いべにふうきの粉を使用。同マスクは、厚みを3~4ミリほどにすることで、話をしたときにも浮きにくいという。約100回の手洗いのテストをクリア。熱にも強いため、熱湯消毒ができ、清潔に使用することができるという。両方で月に約5万枚を用意する予定。
「ウレタンは独特の臭いがするため、その臭いを消すのに苦労した」と社長の浜口弘睦さん。いろいろ試した結果、食品にも使う薬品をつけ、水洗いしてから、約80度で熱処理をしながら乾燥することでほぼ臭いがしなくなったという。今回、子どもから大人まで使えるよう、4種類のサイズを用意。従業員や従業員の子どもにも協力してもらい、実際に顔に当て合わせながら製作を進めた。
地元の人たちが購入しやすいよう、地域の薬局など12軒ほどで販売。その後、インターネットでも購入できるようする。「今、本当にマスクが手に入らないと聞く。まずは地元で販売することで、少しでも恩返しできれば」と浜口さん。「手洗いした後タオルで挟み、たたいて水気を取ってから干せば早く乾く。最悪1枚あれば毎日使ってもらえる」とも。
価格は1,000円(税別)。Sサイズ=縦9センチ、横14センチ。Mサイズ=縦11センチ、横16センチ。Lサイズ=縦13センチ、横18センチ、LLサイズ=縦16センチ、横18センチ。販売場所は同社で確認できる。