居酒屋「そとこと食堂」(浜松市浜北区小松、 TEL 053-443-7799)が10月21日、オープンした。
母や祖母が給食の調理員だったこともあり、自然と調理の道へ進むことを考えていた店主の紙谷(かみたに)陽子さん。高校生のころから飲食店をやりたいと考え、管理栄養士の資格を取り、資格を生かした仕事や飲食店などで働いていた。管理栄養士の仕事をする中で、健康なときに栄養に関する情報を知っておく必要性を強く感じ、堅苦しい感じではなく、酒を飲み楽しみながら栄養の意識を高めてもらえる店にしたいと考えた。夫の猛さんがもともと居酒屋などで働いていたこともあり、料理長として居酒屋のメニューを担当。おでんや家庭の味を味わえる料理を陽子さんが担当することとして、オープンにこぎ着けた。
店舗面積は約12坪。カウンターが15席、テーブルが8席の計23席。木を多く使った自然を感じさせる古民家風の内装。以前紙谷さんの友人が店をやっていた店舗で、当時紙谷さんも内装を手伝ったという経緯もあり、コの字形のカウンターなど、ほとんどそのまま使っている。ロフトのような2階部分はテーブル席になっており、手すりを設置し、看板も新しく作った。
手作りにこだわった料理を提供する同店。オーストラリア産の牧草牛を使った「肉塊ローストビーフ」(100グラム=680円)は、注文を受けてから炭でミディアムレアに焼いて仕上げる。塊のまま提供するため自分の好みの厚さに切って食べられる。1本1本手打ちした焼き鳥は、「ねぎま」や「皮」(以上、120円)、「ハツ」(150円)などを用意。ほかにも、紙谷さんの母親の味である「~新城おふくろの味~鶏の唐揚げ」(480円)や、猛さんが修業先で学び本場宮崎の味が楽しめる「チキン南蛮」(680円)、燻製した半熟玉子を乗せた「燻玉ポテトサラダ」(490円)、砕いたクッキーを土に、ミントを新芽に見立てた「植木鉢プリン」(390円)などをそろえる。紙谷さんが出産してまだ1カ月のため、現在はほとんどの調理を猛さんが担当。今後は紙谷さんが作るおでんや家庭料理などの提供もしていく予定。
自分の好みの濃さで焼酎を楽しんでほしいと考え、焼酎と割り材を別々に提供。グラスに氷と焼酎を入れた「甲類焼酎なか」(60ミリリットル=200円、120ミリリットル=400円)をベースとし、「ホッピー」(300円)、ガラナ(220円)、炭酸(190円)などの割り材をそろえる(以上、税別)。
新型コロナウイルスの対策として、カウンターにはパーテーションを用意。スタッフは検温、マスク着用、手指消毒を徹底。来店者に検温と手指用の消毒をお願いしている。ダクトや換気扇を常時まわし、定期的に扉を開けて換気。店内は人の入れ替わるタイミングでアルコール消毒を行っている。
「ガラッと扉を開けたら『ただいま』と言えるような親しみのある店にしたい。一人でも友人とでも気軽に訪れてもらえれば」と紙谷さん。「お酒と手料理を楽しんでもらえる店をめざしつつ、栄養についても今後徐々に発信していきたい」とも。
営業時間は16時30分~23時(金曜=16時30分~24時、土曜=13時~24時)。日曜、第1・3月曜定休。