タイ料理専門店「パンガン」(浜松市東区天王町、 TEL 053-422-3761)が11月5日、磐田市から移転オープンした。
もともとタイ料理が好きなシェフの内野寛之さんと、南の島が好きな妻の千里さん。旅行先で、現地の料理や雰囲気楽しんでいる気分になれるような店を作りたいと考えた。タイ料理を食べ歩き、調理師学校や現地の店でタイ料理を学んだ内野さん。その後、共同経営で、15年前に磐田市に同店をオープン。2017(平成29)年には、日本にいながら本場のタイ料理が味わえる店に対して、タイ国商務省が与える認定マーク「タイ・セレクト」の認定。今年は15年目の節目であり、地元の人にもタイ料理を知ってもらいたいという思いもあり、落ち着いた自宅兼レストランをやることを決め移転。店舗物件の1階を改装して、オープンにこぎ着けた。
店舗面積は約32坪。テーブル席が19席。自然の雰囲気を出し、南国にある店のようにしたいと、サンルームを新しく作った。もともと自宅には、タイを中心とした東南アジアの雑貨やインテリアが置いてあったが、元の店で使っていた雑貨や店で育てていた木などを置き、インテリアなども追加。旅行に来た気分を味わってもらえるよう、南国をイメージしたBGMを流す。
約50種類のハーブとスパイスを使った、独特の香りのタイ料理を提供する同店。野菜や肉などは国産をメインに使い、調味料はタイ産の物を使う。タレにじっくりつけた豚肉を高温で焼き上げた「ムーヤーン和豚ロースの炙(あぶ)り焼きとハーブ」(1,280円)は、タイのもち米「カオニョウ」(250円)と相性が良いという。カレーとカニの風味が楽しめるタイの定番料理「プーパッポンカリー」は、通常ワタリガニを使うが、食べやすいよう殻をむいたズワイガニに変え「ズワイガニのカレー炒め」(Sサイズ=1,980円)として提供。「ジャスミン米を使った『タイの海老チャーハン』(795円)と一緒に食べるのがお薦め」と内野さん。ほかにも、磐田産のパクチーを使った「ローストビーフのパクチーサラダ」(980円)や、スパイスや甘酸っぱいタマリンド、牛肉を煮詰めてまろやかに仕上げた「マッサマンカレー」(1,480円)などをそろえる(以上、税別)。
新型コロナウイルスの対策として、検温、マスク着用、手指消毒を徹底。来店者に検温と手指用の消毒をお願いしている。空気清浄機を設置し、サンルームには網戸を取り付け、定期的に窓を開けて換気。人の入れ替わるタイミングでアルコール消毒を行っている。密にならないよう、距離を離してテーブルを置き、入店人数を調整している。
磐田の店には、仕事でタイに駐在した経験のある人や、タイ人が来ることも多く「懐かしい味」「タイに帰ったよう」という声も多く聞かれた。「南国にいるようなの雰囲気の中で、本場タイの味を楽しんでほしい」と内野さん。「フレッシュなハーブやスパイスの香りと一緒に、花に見立てて切ったニンジンなど、見た目の美しさも楽しんでもらえれば」とも。
営業時間は、12時~14時30分、18時~21時。月曜、火曜、水曜定休。