「うなぎパイ」を販売する浜松の菓子店「春華堂」(浜松市中区神田町、TEL 0120-210-481)が12月13日、来年4月の開業に先駆けて本社複合施設「スイーツバンク」のお披露目会を開催した。
1887(明治20)年に作られた和菓子店が発祥となり、今年創業134年を迎える同社。工場の老朽化に伴い、2013(平成25)年から新社屋の建設を計画。製造過程を公開しており、見学ができるうなぎパイ工場「うなぎパイファクトリー」(西区大久保町)と、お菓子の新しい文化とスタイルを発信していくスイーツコミュニティー「ニコエ」(浜北区染地台)に続く施設として、本社機能と店舗を併せ持つ複合施設「スイーツバンク」を来年の4月に開業することになった。
浜松いわた信用金庫森田支店が併設されている同社屋。1965(昭和40)年より地元の人から愛されている店舗が置かれていた場所であり、もともと本社が神田町の本社工場跡地に建設。建てている過程で「何が作られているのか」という声もあり、開業に先駆けて92%が完成した今回、お披露目会を開いた。
小人の世界がテーマとなっており、建物全体がダイニングテーブルと椅子がモチーフの同施設。屋外には、巨大なプレゼントボックスやショッピングバックが置かれ、カフェには見上げるほど大きなポットやコーヒーカップなどが設置されている。今回参加したのは、春華堂公式インスタグラムで募集し、「春華堂にツッコミたいことはなんですか」といったお題が面白かったことから選ばれた2人1組の50組。当日は、実際にドローンを動かしたり、撮影会を行ったりしたほか、施設内見学やカフェスペースで同商品を味わった。開業後は入ることができない社長室の見学をしたほか、同店の中でうなぎパイのことを一番知っているうなぎパイ博士、鈴木良治さんが語る、同店のこれまでの歴史に耳を傾ける場面もあった。
中区から親子で参加した小学3年生の山田青空(そら)さんは、気になることを終始スタッフに質問し、「写真もたくさん撮れて楽しかった。こういう場所は初めて見たのでまた遊びに来たい」と笑顔で話した。同じく中区から親子で参加した4歳の伊藤椛音(かのん)さんは笑顔であちこちを見学し、「ドローンが楽しかった」と話した。
現在は4月の開業に向けて完成を目指しており、ここでしか買えない店舗限定の商品も検討している。「このスイーツバンクができることで、施設を目がけてたくさんの人に来てほしい。浜松市や神田町の活性化のために一役買えれば」と広報の手嶋千恵さん。「今はこんな時期なのでご自宅のダイニングテーブルで、ここで購入したスイーツを楽しんでもらえれば」とも。