メンズセレクトショップ「BLUEBERRY HILL(ブルーベリーヒル)」(浜松市中区利町、TEL 053-454-5933)が2月21日、オープン30周年を迎えた。
社長の柳原智彦さんは、高校卒業後、洋服好きが講じてメンズの洋服店に務めた。浜松市内のチェーン店や専門店で12年の経験を積んだ後、31歳で同店をオープン。当時の浜松駅周辺エリアは、現在は撤退してしまったデパートもあり、「多くの人でにぎわいながら、街中を周遊して過ごす文化が残っていた」と振り返る。街の喧騒から少し離れた場所に、隠れ家的な店を持ちたいとの思いから、1991(平成3)年に現在の場所に店を開いた。
時代と共に少しずつ形を変えながらも、一過性のブームではない、普遍的に良いものを常に提案する同店。形も大きく変わらず、質の良い品を厳選するため、20~30年前の洋服もいまだに使えるという。幅広い年代が来店するが、特に多いのは40~60歳代の男性。コンサバティブで上品な品ぞろえを重視し、「変わらないものに、独自の面白みを加えて提案するブルーベリーヒルスタイル」を求めて来店する、常連客に恵まれてきたという。洋服をよく知る人が多いため、「普通すぎても、奇をてらっても受け入れられない。そのバランスが一番難いが、やりがいがある」と柳原さんは話す。
店舗面積は、約15坪。老舗らしく落ち着いた雰囲気の店内に、こだわりの洋服や革靴が並ぶ。イタリアブランド「ヤコブコーエン」の「デニムパンツ」(4万9,000円)は、コンサバティブなジーパンだが、生地と縫製、シルエットにこだわり抜いた究極のデニム。同じくイタリアブランド「ボブ」の「テーラードジャケット」(4万5,100円)は、麻のシャンブレー生地を使い着心地が良く、リラックスした雰囲気を演出する。フランスを代表するシューズブランド「パラブーツ」の革靴は、「シャンボード」(7万1,500円)や「ミカエル」(7万1,500円)など、25年前から定番品として扱う。正規販売店のため、正規品証明書を発行する。
新型コロナウイルス対策として、スタッフはマスク着用、手指消毒を徹底。入り口には手指用の消毒を用意。店内は、定期的な換気を徹底する。
30周年を大々的に告知した訳ではないが、祝福の花やメッセージが届いているという。「多くの常連客や親に助けられながら、気づいたら30年たっていた」と柳原さん。「自分でも気づかない魅力を引き出し、すてきなコーディネートを提案する自信がある。予算にめりはりをつけた提案もできるため、気軽に足を運んでほしい」とも。
営業時間は12時~20時。水曜定休。