ランニングイベント「ビアランハママツ」が4月25日、開催される。
主催者の大城七瀬さんは、2年前にアメリカのボストンに在住していた当時、知人からの誘いをきっかけに現地のランニングイベントに参加した。レースで競い合うのではなく、完走後に参加者同士でビールなどを飲み、コミュニケーションを楽しむ趣旨のイベントで、「初心者から上級者、大人から子どもまで楽しめるイベントに心から感動した」という。この魅力を伝えるため、いつか日本でも開催したいと思い描いていた。
帰国後、街なかのテナントの有効利用などを促進する浜松市の事業「リノベーションスクール@浜松」への参加をきっかけに、自家醸造のクラフトビールを提供するパブ「オクタゴンブリューイング」(中区田町)飲食部代表の新村雅洋さんと出会った。街中の活性化につながる事業を検討していた同店は、イベントに対する大城さんの強い思いに感銘を受け、同店を発着地として会場を提供することで協力し、開催にこぎ着けた。
浜松市中心部を走る約3キロのコースを設定する同イベント。20歳以上を参加条件とし、参加料2,000円の中にはドリンク2杯分の料金が含まれ、完走後に店内で楽しむ。順位やタイムは一切計測せず、気軽なランニングと完走後のビール、参加者同士のコミュニケーションを楽しむことがコンセプト。完走後の1杯目は、箱根駅伝で「山の神」と呼ばれたプロアスリートの神野大地さんと同店がコラボして醸造したセルツァ-「三代目山の神」を提供する。セルツァ-は、「てん菜」という作物の糖分による発酵で生み出されるアルコール飲料。レモン果汁が入りさわやかなのど越しで、低カロリーで糖質が低いため、健康志向の高い方やアスリートに人気があるという。2杯目は、同店が提供する10種類のクラフトビールから好きなものを選ぶことができる。イベント後に周囲の店舗に繰り出すことで、街なかの活性化につながるよう配慮し、14時に出走開始し、16時には自由解散できるよう時間設定する。参加人数は20人に目標設定し、現在も申し込みを受け付けている。
出走前に、安全面の注意事項と周囲へのマナーを徹底するよう参加者へ説明を行う。新型コロナウイルスの対策として、参加者にマスクの着用を呼び掛け、当日体調不良の方は参加できない。店舗の入り口には、アルコール消毒と検温器を設置。スタッフは、出勤前の検温、マスクの着用、手指消毒を徹底。店内は常に換気し、密を避けるよう入店人数を制限する。
「試行錯誤しながら改善し、今後は子どもも参加できるようなイベントにしたい」と大城さん。「少しでも街なかの活性化の手伝いができればうれしい。完走後に最高においしいビールを飲みながら、参加者同士のコミュニケーションを楽しみたい。一人でも参加できるイベントなので、気軽にエントリーしてもらいたい」と呼び掛ける。
SNSかメールで参加申し込みでき、前日まで受け付ける。