つけ麺専門店「つけめん京蔵(きんぞう)」(浜松市西区雄踏、TEL 053-592-7200)が4月23日、開店10周年を迎えた。
豚骨と魚介をベースに濃厚なスープのつけ麺を提供する同店。店主の浅野泰澄(やすきよ)さんは、大学卒業後、オートバイの販売店に勤務していた。知人がラーメン店を開業すると耳にしたことをきっかけに、自身も同じ道に進もうと考え、全く別の業界に飛び込んだ。市内のラーメン店で勤務し、経験を積んだ後、東京のつけ麺の有名店「六厘舎(ろくりんしゃ)」に入社。2年半の修業で得た経験を生かし、2011(平成23)年4月23日に同店を開業した。
当時は、市内につけ麺専門店があまりなく、東京の有名店で修業した味を楽しめると評判が集まり、オープン当初から行列ができるほど客足は順調だった。しかし、その人気を維持するために、試行錯誤の繰り返しだったという。「評判や食事後のスープの残り具合などを考慮し、顧客の好みに合わせた味に仕上げた時期もあったが、ありきたりなつけ麺になってしまった」と振り返る。自身の感覚を信じ原点に戻り、独自の配合で作り上げるドロドロの濃厚なスープを提供することで、現在のスタイルに行き着いた。
豚骨の関節部分や豚足、鶏ガラなどを2日間かけて合計22時間煮込む豚骨系スープと、カタクチイワシやアジなど4種類の煮干しベースにする魚介スープをブレンドし仕上げる。ストレートの太麺は、もちもちの食感を楽しめる。メニューは、冷たい麺の「つけめん」と、温かい麺の「あつもり」(以上850円)の2種類をベースに、トッピングを選ぶことができる。「特製つけめん」(1,000円)は、しょうゆとカツオの風味の煮卵としっかりと歯応えのある肩ロースのチャーシュー、メンマをトッピングする。「肉あつもり」(1,050円)は、4枚のチャーシューをのせ、ボリューム感のある一品として提供する。
新型コロナウイルス対策として、入店時に手指のアルコール消毒と食事以外の時間のマスク着用を求める。スタッフは、出勤前の検温、マスクの着用、手指消毒を徹底。営業中はドアを開放し換気を徹底。密を避けるため席の間隔を広く取りレイアウトする。
浅野さんは「日々の積み重ねで、気付いたらあっという間に10年たっていた。すごいと言ってもらえる商品をこれからも作り続けたいと思うので、気軽に足を運んでほしい」と話す。
営業時間は11時30分~14時(スープが無くなり次第終了)。月曜、第3火曜定休。