居酒屋食堂「食堂まぶち浜松店」(浜松市中区肴町、 TEL 050-1860-9593)が4月29日、オープンした。
酒の販売や飲食店など多角的に事業展開する運営会社の「メルカート間渕」。同社の所有するテナントに空きが出たことをきっかけに、飲食店の開業を検討。現在はコロナ禍で人の出入りは減少しているものの、近年、浜松市の中心部は夜間はにぎわいを見せるが、日中は閑散としていることを懸念。日中の街なかの活性化につながるようにと、居酒屋として夜間のみ営業する店舗ではなく、昼間に食堂としても利用できるよう考案し、オープンすることとなった。
店舗は約45坪で、テーブル50席とカウンター36席の計86席を用意。昭和を思わせるレトロなポスターや壁一面にメニューが張り出され、昔ながらのにぎやかな大衆食堂をイメージしたデザイン。木目を基調にする明るい店内は、気軽に入店できる雰囲気が広がる。
昼の部として食堂、夜の部として居酒屋の顔を持つ同店。大衆的な店としてリーズナブルに料金設定し、約90種類の豊富なメニューをそろえる。昼の部に提供する、「大サバ」(550円)は、約30センチのボリュームで、脂の乗りが良いサバを使う。他店の味を研究し試行錯誤して作り上げた「豚汁」(280円)は、地元「加藤醤油」(中区寺島町)のみそと、うまみの強いイベリコ豚を使い仕上げる。「浜松唐揚げ」(500円)は、同じく「加藤醤油」のしょうゆを使うジューシーな鶏もも肉の唐揚げ。ご飯や漬物をセットにする定食も用意する。
夜の部で提供する、牛ハツや牛タン、牛赤み刺しユッケなどの「肉刺し」(各580円)は、低温調理で火を通すが、生に近い状態で味わうことができる。「鶏白(パイタン)おでん」(各180円)は、鶏ガラで出汁を取り、やさしいうまみの広がる白濁したスープが特徴。大根や卵、厚揚げなど9種類を用意する。店頭で炭火を使い調理する牛肉の「炭火串」(各210円)は、ハラミやカルビ、モモなどの各部位に自家製タレを付けて香ばしく焼き上げる。サワー・ハイボール・焼酎・ソフトドリンクを対象にする飲み放題プランは、全てセルフサービスにすることで、30分間300円と、リーズナブルな料金での提供を実現している。
新型コロナウイルスの対策として、入店時に手指のアルコール消毒と検温を求める。スタッフは、出勤前の検温、マスク着用、手指消毒を義務化。店内は、定期的な換気を徹底し、除菌作用のあるオゾン発生器を設置。
来店客からは「街なかに1人で来店しやすい店が少ないため、こういう店が欲しかった」「大衆的で気軽に使え居心地が良い」という声が届いている。「普段に利用できる店を目指しているので、来客からのリクエストにも柔軟に対応していきたい。1人でも利用できるよう店作りをしているので、ぜひ気軽に足を運んでほしい」と店長の堀田恭平さんは話す。
営業時間は、昼の部は11時30分~15時、夜の部は15時~23時。月曜定休。