サツマイモスイーツ専門店「芋菓子や 芋えん」(浜松市中区肴町、TEL 053-569-6886)が12月9日、オープンした。
同店を運営するのは、酒の販売や飲食店などを手がける「間渕商店」(中区)。江戸時代の元禄中期に創業した老舗で、「浜松の街中に『にぎわい』と『感動』を創る会社」をビジョンとして掲げる。同店は、昨年1月に開店したチョコレート専門店「アトリエショコラアントゥル」に続く同社2店目のスイーツ店として、中心市街地の活性化を目指してオープンした。
来年放送予定のNHK大河ドラマ「どうする家康」による観光需要を見越し、浜名湖産ウナギの骨などを肥料として栽培した「うなぎいも」を始めとする、地元産食材も積極的に取り入れた。「観光客も視野に入れ、浜松の食文化を全国へ発信したい」と事業開発室室長の古橋貴之さん。店名は、サツマイモを通して、食文化・生産者・消費者をつなげたいという思いから、「縁」と「円」の意味を込めて名付けた。
店舗面積は約3坪。カウンター越しにテイクアウト専門で販売する。店舗は、「城下町」をイメージした、落ち着いた雰囲気の和モダンデザインに仕上げた。
子どもから年配者まで、幅広い世代に受け入れられるサツマイモスイーツを約15アイテム用意。余計な食材は使わずサツマイモ本来の自然な甘みを引き出し、濃厚な舌触りを味わえるという「蜜芋スイートポテト」(280円)は、ダイスカットしたイモをのせて仕上げる。全国の名産地から仕入れた熟成サツマイモを使う「焼き芋」(300円~)は、独自製法で焼き上げることで、蜜があふれ、ねっとりとした濃厚な食感に仕上がるという。「うなぎいも」「紅はるか」「シルクスイート」など、季節に応じて複数の品種を用意し、食べ比べも楽しめるようにした。
自家製の蜜をかけた「蜜大学芋」(450円)は、浜松産の食材を使う「浜松しょう油」と「浜松ほうじ茶」の2種類を用意。このほか、生地にサツマイモペーストをふんだんに練り込んだ「おいもプリン」(390円)、「キャラメル」「ゆず」など5種類の味をそろえる「芋けんぴ」(400円)などを販売する。
オープン後は、広告やSNSの反響で、連日行列ができるほど順調な滑り出しという。「今後は、地元食材を使ったメニューを増やし、地元企業とのタイアップ商品も開発したい」と古橋さん。「地元浜松と肴町を盛り上げるために立ち上げた新しいスイーツブランド。末永く愛される店を目指していきたい」とも。
営業時間は11時~18時。水曜定休。