洋菓子とスープ店「den7(でんしち)」(浜松市東区半田町、TEL 080-7894-6705)が2月9日、オープンした。
建築士で助産院理事を務める仲野寛州央(かずお)さんが、安心して食べられるスープを女性や子どもに提供したいとの思いから出店した同店。シェフを務める今泉規妙(のりただ)さんが、パティシエとして約20年の経験を持つため、「洋菓子とスープの店」としてオープンにこぎ着けた。店名の由来は、視覚や味覚などの人間の五感に、食材や生産者に対する「感謝」と、食べた時の「感激」を加えた「7つ大切なこと」を伝えたいという思い。食の安全に配慮した手作りのメニューをそろえる。
店舗面積は約10坪。テイクアウト専門だが、イートインスペースも設ける。店舗の改装は、茶室として使われていた築40年の建物を、仲野さん自らで手がけた。改装前の魅力を残しつつ、アンティーク家具などを使い、趣ある空間にデザインした。
カップタイプの生菓子は、常時約5種類をそろえる。地元契約農園「ちくさ農園」(北区)から仕入れたイチゴ「きらぴか香」をふんだんに入れた「イチゴのクリームパフ」(700円)は、カリカリとした食感に焼き上げたシューに、生クリームとカスタードクリームを合わせた。独自にブレンドした14種類の塩を使った「塩カラメルのプリン」(400円)は、てんさい糖でやさしい甘さに仕上げた。
焼き菓子は約10種類用意。レモン果汁を使った砂糖で表面をコーティングした「レモンマドレーヌ」(200円)は、レモンの香りと酸味、シャリッとした食感を楽しめる。このほか、芯までしっかりと焼き上げることで自然な甘みを引き出した「アイシングクッキー」(150円)などを用意する。
旬の食材を使ったスープは、季節に応じてメニュー変更する。現在は、自家製ベーコンと浜名湖産アサリ、セロリやタマネギなどの地元野菜を使った「自家製ベーコンのクラムチャウダー」(600円)を販売する。今後は、トウモロコシと牛乳、塩で作るシンプルな「トウモロコシスープ」をメインに販売するよう予定している。
オープン後は、日によって売り切れてしまうメニューもあり、順調な滑り出しという。「小さな子どもにも喜んでもらえるように、手作りクッキーを来店プレゼントしている」と今泉さん。「店の空間を感じながら、シンプルで繊細な菓子とスープを楽しめる。店内で話しながら過ごすこともできるので、気軽に来店してほしい」とも。
営業時間は10時~16時30分。火曜・水曜定休。