アートイベント「ハママツクリエーターズフェス Vol.0 ぼくらの色々いきもの展」が7月21日から3日間、「クリエート浜松」(浜松市中区早馬町)で初開催される。
大型ギャラリーやホールなどを貸し出す施設「クリエート浜松」が開館35周年を記念して企画した同イベント。運営担当者の清水栄利花さんによると、ギャラリー利用者の高齢化が進み、コロナ禍で利用者が減ったことを課題としていたという。若者に同館を知ってもらいたいと、浜松出身・在住のクリエーター8人による作品を中心に集めたイベントを企画した。清水さんは「アートが分からなくても『かわいい』『楽しい』と思える内容を考えた。同館に新しい風を吹かせたい」と意気込む。
「誰もが気軽に行ける、参加できる」をコンセプトに、作品展示、ワークショップ、マルシェなどを展開する。企画段階からクリエーターも参加し、「公の施設としてクリエーターの後押しになるイベントとして続けていきたい。企業との架け橋になれたら」と清水さん。3階ギャラリーの作品展示では同館の特徴である天井の高さを生かし、市内の他の展示場では見られないような大きな作品も用意する。
柔らかい雰囲気の作風が特徴のイラストレーター「いきものだもの」さんは、ワークショップ「みんなでぬろう!実物大ザトウクジラ」を22日に行う。10メートルの実物大サイズのイラストに色を塗り、23日に完成したイラストを展示する。テキスタイルアーティストの桂川美帆さんは、天井からつるす大型テキスタイルの展示や、来場者が持ち込んだグッズに箔(はく)をプリントするワークショップ「キラキラ箔をプリントしてみよう!」を22日・23日に行う。遠州地方の「郷土玩具」などを制作する「遠州天狗(てんぐ)屋」は、「天狗張子の絵付け体験」を22日・23日に行う。清水さんは「作品を見るだけではなく、形に残るものや体験を通して何か感じてもらえたら」と話す。
22日・23日に雑貨店や飲食店など15店が出店するほか、イラストレーター「KIMUKIMU(キムキム)」による、日本各地で開催し好評を博した「似顔絵制作」を受け付ける。「浜松ですてきな物を作っている人がたくさんいることを知ってほしい。気軽に足を運んでもらえたら」と清水さん。「参加するクリエーターや協力企業を増やして、今後も続けていきたい」とも。
開催時間は、21日=13時~20時、22日・23日=10時~17時。入場無料(一部のワークショップと似顔絵は有料)。ワークショップと似顔絵はウェブサイトで事前申し込みが必要。