浜松・早出に2月27日、「お好み焼き　こなこな」（浜松市中区早出町、TEL 053-545-5701）がオープンした。

　運営するのは障害者の社会参加などを目的に活動するNPO法人地域生活応援団「あくしす」で、スタッフは知的・精神障害のある男女10人を雇用した。

　同団体副理事長の小田敏行さんは「障害者向け学童保育や住居支援事業などはやってきたが、飲食店を運営するのは初めて。不景気な時期で、仕事がなく行き場を失った障害者が多い。こうした人の就労場所を増やそうと思ったのが始まり。始めて半月ほどだが、お子さん連れから年配の方までいろいろな人が来てくれた。若いカップルがお酒を飲みに来ることもあった」と話す。

　店舗面積は37坪。席数は座敷席を含め30席。店舗はもともとコンビニだったものを改装したモダンな和の雰囲気でまとめた。

　メーンとなる関西風のお好み焼きは「豚玉」「いか玉」（各590円）など。ほかにも関西では一般的な、イカの切り身を入れ薄めに焼いた「いか焼き」（150円）や「たこ焼き」（6個、290円）、「モダン焼き」（790円～）、「焼きそば」（590円～）なども用意する。夜はアルコール類も提供。

　小田さんは「イカ焼きはこちらではなじみが薄いと思うが関西ではおやつのようなもの。モチモチの食感が癖になる」と話す。「スタッフはオープン前1カ月間、接客や調理の練習をしてきた。まだ緊張しながらだが、日々上達している。店として、おいしい味とサービスを提供していきたい」とも。「障害者側からは働き口としての需要も多く、いろいろな地区から出店してほしいという要望もある。将来的にはここでのノウハウを生かし、お好み焼きに限らずいろいろな店を各地区に増やしていければ」と意欲をみせる。

　営業時間は11時～14時、17時～21時。月曜定休。4月1日からはテークアウトの開始も予定する。