イベント「遠州織物プロダクト展示販売会」が11月21日、遠鉄百貨店新館(浜松市中央区旭町)6階で始まった。
遠州地方の名産品「遠州織物」の魅力を県内外に広めるとともに、生産者と消費者、地域間をつなぐハブとして、繊維産業の本来の価値を伝えるイベントを目指し初開催する。遠州織物工業協同組合理事の松尾耕作さんは「一口に遠州織物と言っても、さまざまな生地がある。多くの事業者が集まるイベントを通して、高い技術を生かした個性的な遠州織物の世界を楽しむ機会にしたい」と話す。
会場には、同組合に加盟する織物会社や遠州織物を使った製品を手がける作家など、計18社が出店。各ブースでは生産者が立ち会い、製品づくりのこだわりやストーリーを直接説明するため、来場者は遠州織物の特徴や価値をより深く理解できるという。
半世紀前のシャトル織機を使う「池沼織工房・千織」は、遠州木綿製のエコバッグ(1,980円)やハンカチなどを販売する。メガネ雑貨を扱う「栄商会」では、綿紬を挟み込んでデザインしたサングラス(14,300円)や藍染めのメガネケース(2,750円)などを用意。「高田織布工場」はリネン地の「ニュースペーパーバッグ」(19,800円)や洋服をそろえる。このほか、「榛地織物」の作務衣、「辻村縫製」の帆布バッグ、「マサル織布・織千」の遠州ガーゼなどが並ぶ。
松尾さんは「遠州織物という名前を耳にしたことがあっても、詳しくは知らない人が多い。多彩な製品を実際に見て、触れて、遠州織物の魅力を感じてもらえたら」と話す。
開催時間は10時~19時(最終日は17時まで)。11月25日まで。