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浜松・舞阪町にカキの直売所 カキの養殖業者が地元のカキPR

5代目・八木田昇一さん(左)と店主・田内寛さん(右)

5代目・八木田昇一さん(左)と店主・田内寛さん(右)

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 浜松・舞阪町に11月11日、カキと地元の海産物、野菜の直売店「ヤギタ・オイスター・ベンテンジマ」(浜松市西区舞阪町、TEL 053-592-0485)がオープンした。

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 1922(大正11)年から浜名湖でカキの養殖を営む「八木田牡蠣商店」5代目の八木田昇一さんと、田内寛さんが共同で運営する同店。浜名湖産のカキの認知度が低く、PRする何かを始めたいという思いがあった八木田さん。新規事業を始めようと3年前に同所の土地を購入したが、カキのシーズンは忙しく、新事業を始める余裕がないまま時がたってしまったという。

 今年に入り、弁天島海浜公園で行われた浜小屋マルシェで定年退職後に何か事業を開業したいと考えていた田内さんと出会った。弁天島を訪れる観光客が多く通る同所で、浜名湖産カキの販売を通してカキをPRし、カキと地元海産物や野菜を販売する店として2人で準備を進め、オープンにこぎ着けた。

 店舗面積は約3坪。海をイメージして青と白のカラーリングにした同店。ハワイに留学経験のある八木田さん。ハワイのリゾート感をイメージし、看板や外装は時間をかけ手作りで仕上げた。フェニックスというヤシの木や赤白の浮き輪、アミなどでマリン系の雰囲気を演出。敷地内にはカキを養殖する時に使うホタテの貝をワイヤーでつないだものを飾り、興味を持った客にはカキをどのように養殖するか説明もするという。

 商品は「生カキ」(500グラム=2,000円)や「殻付カキ」(1個=200円)をメインに販売。海水と淡水の混ざる特殊な環境の浜名湖は、周囲の山からの雨水に栄養が多く含まれていることから、通常生育に3年半かかるところ1年半で収穫できるという。「ほかの地域のカキは味が淡白に感じられるが、浜名湖のカキは一つ一つ厚みのある濃い味が特徴で、貝柱も大きく甘みがある」と八木田さん。

 ほかにも舞阪でシラスや生ノリを扱う白柳水産の「生海苔(のり)」(100円)やウナギの加工販売をする丸浜の「ねぎまうなぎ」(550円)のような地元の海産物も扱う。竹中水産の目光の「丸干」(300円)や「開き」(400円)など近海で捕れた魚の干物も販売。季節や仕入れによってアジやニギス、ホウボウなども扱うという。近隣の人たちにも来店してもらえるよう、地元の野菜を農家から直接仕入れた野菜約10種類が並び、浜松ブランド米「にこまる 5キログラム」(2,000円)も取り扱う。

 「地域には高齢者が多く、近くにスーパーがないことから野菜の販売は喜ばれている。SNSで発信もしているせいか、静岡市や名古屋市など遠方からの客もいる」と田内さん。「来店客の中には『ここでカキは食べられるのか』と聞く人も多い。その場でカキを味わえるよう、同所にオイスタースタンドを作ろうと計画していて、浜名湖産のカキをさらにPRしていけたら」と八木田さんは話す。

 営業時間は10時~15時。月曜定休。

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