浜松・佐久間町の「佐久間歴史と民話の郷会館」(浜松市天竜区佐久間町)で1月20日・21日、「佐久間新そばまつり」が開催される。
昔から家庭で客をもてなす際、そばを振る舞う文化がある天竜区佐久間。過疎化で人が減った同地では、近年そばを作らなくなる家庭が増えてきたという。20年前に地域活性化と文化継承を目的として同イベントを開催。昨年は2日間で約6000人が来場し、浜松を中心に県東部や愛知県などからの来場客が多かったという。今回で20回目を迎える同イベント。今年もそば文化を広め、地域に人を呼び込もうと開催を決めた。
当日はそばの食べ比べやそば打ちの実演、そば打ち体験などさまざまな催しを用意。食べ比べには7団体が出店し、「かけそば」や「もりそば」(以上、500円~)を提供。岐阜や福島から参加する団体もあり、そばの風味や食感などに違いがあり地域性が出るという。生麺を販売する店もあり、その場でそばを食べ比べるだけでなく、自宅に持ち帰って楽しむこともできる。
そば打ち実演には全麺協で副料理長を務める唐橋宏名人が出演。そばを作る行程を説明しながら実演する。講師からそば打ちの指導をうけることのできる「そば打ち体験」(2,000円)も開催。そば打ちを体験し、家族で参加し楽しんでいく客も多いという。「そばを食べ、そば打ち体験をし、次の年に道具や粉を買いに来る人もいる。そばの魅力が伝わり、年々リピーターが増え、北遠の冬の風物詩として定着してきている」と新そばまつり実行委員会の河村秀昭さん。
ほかにも、地元のお茶やシイタケの販売する物産展も開催。五平餅や山菜おこわ、栗むし羊羹(ようかん)などを提供し、そば打ちの道具の販売もする。
「20回続けるなかでリピーターも増え、楽しみにしている来場者も多い。今後も出店者を増やし、より充実したイベントにしていく。今回は20回記念として特別なプレゼントも考えているので、ぜひ足を運んでもらいたい」と河村さん。「徐々に地元でもそば作りをする人や団体が増えてきている。地元のそばを誇れるようなレベルになれたら」とも。
開催時間は9時~15時。