浜松の可美公園総合センター(浜松市南区増楽)で3月24日、イベント「浜松今昔(こんじゃく)写真」が開催される。主催は浜松今昔部。
同イベントは昔の写真を持ち寄り、同じ構図で撮影する写真収集イベント。代表の横田侑さんは鎌倉で行われた「鎌倉今昔写真」という地域活性を目的とした古写真収集プロジェクトを友人を通じて知り、浜松でも開催したいという気持ちを持った。現代の若者は浜松の昔の姿を知る機会がないと考えていた横田さん。昔の姿を知り未来につなげようと、世代をつなぎ地域活性に貢献できるイベントの開催を決めた。
当日は最初にオリエンテーションでグループ分けをする。デイサービス施設に声をかけ、70~80代の人たちにも参加してもらい、イベントに参加した人たちとグループ作って行動をする。同会が集めた約100枚の昔の写真と参加者が持ち寄った写真をもとにエリア分けし、昔の写真と同じアングルで現在の浜松の写真を撮影するために街を回る。既に集めた写真の中には、戦前のゆりの木通りの写真や五社神社、フラワーパーク、動物園の写真などがあるという。「古い写真を通じて、高齢の人たちとの間で自然と話が生まれる。浜松の知らない歴史を知るきっかけになるはず」と横田さん。
イベントの最後には成果発表を開催し、プロジェクターで今と昔の写真を投影。現在アプリを開発中で、今後は浜松の今昔写真をアプリでみられるようにしていき、同時にイベントスペースなどでの展示も行っていくという。
会場には写真だけでなく、昔のテレビやアイロンなど歴史を感じられる品々も展示。アロマで昔の臭いを再現し、タイムスリップしたかのような空間演出もするという。
「高齢の人たちの中には、古い写真を邪魔だからと捨ててしまう人もいる。アプリで展開し、デジタルデータにすることで、浜松の歴史のデータベースを残すことができる」と横田さん。「人は誰でも人からいろいろなことを聞いて知恵や知識がついていくもの。高齢の人たちとのアナログコミュニケーションで、浜松のことをより深く知り、未来へとつなげていってほしい」とも。
参加無料。参加申し込みは専用の申込フォームから受け付ける。