居酒屋「手打ち蕎麦屋のこんくらい」(浜松市中区板屋町、TEL 053-454-0920)が2月13日、オープンした。
高校卒業後、東京の日本料理店で働いていたオーナーの藤木貴徳さん。26歳の時、青年海外協力隊としてインドネシアに派遣され、日本料理の講師を務めた。その後、いったん浜松に戻り、市内のそば店「百里」(中区肴町)などの飲食店で働いた後、ブラジリアの日本大使、リオデジャネイロの総領事、日本大使の公邸料理人を務めた。2016(平成28)年に再び浜松に戻ってきた頃から、独立を強く意識。酒を飲んだ後の締めにも合うことから、そばを提供する居酒屋にすることを決め、オープンにこぎ着けた。
店舗面積は約18坪。カウンター4席、テーブル18席の計22席。白やベージュ、濃い茶色と、シックな色合いで落ち着いた雰囲気の店内。個室ではないが、ロールスクリーンがついているためほかの客の目を遮断できる。会社の打ち合わせや結婚式の二次会での利用を考えDVDが流せる3台のモニターを設置した。
森町のそば粉専門店から仕入れた厳選したそばを、石臼でひき、手打ちしたそばを提供する同店。のど越しを考え、冷たい麺は細め、温かい麺は太めで提供する。冷たいそばは、浜名湖のりを一緒に提供。そばとのりの香りが同時に楽しめる。定番の「もり蕎麦」(700円)やしゃぶしゃぶ感覚で楽しめるミディアムレアの鴨肉が添えられた「鴨汁蕎麦」(1,400円)などを用意。
一品料理としてウナギの脂と味噌の相性が良い「浜名湖うなぎ西京焼き」(2,600円)や、南米ではポピュラーなヤシの新芽、パルミットの瓶詰めを使った「パルミットの天ぷら」(700円)なども提供。地元の食材だけでなく、公邸料理人として滞在していた南米地方の食材も積極的に使う。ほかにも、刺し身やユッケ、ランチタイムの丼に、富士宮市で養殖され、脂がのって味がしっかりしている紅富士(あかふじ)マスを使う(以上、税別)。
「心地よい空間で食事をしてもらうためにも、常に考えて動くことをスタッフにも意識させている」という藤木さん。「地元に食を通して貢献したい。たくさんの人に食で幸せを与えられたらうれしい」とも。
営業時間は11時30分~13時30分、17時~21時30分(金曜・土曜・祝前日は22時まで)。日曜夜と月曜定休。