イタリアンレストラン「ラカーサ」(中区神明町、TEL 053-456-0223)が、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、店舗営業を自粛しテークアウトサービスを開始した。
2月中の営業は「さほど影響は無かった」という同店。3月28日に市内初の感染者が確認されたことでキャンセルが相次ぎ予約が激減。店主の加納久寛さんも危機感を強く感じ、営業の自粛を検討し始めた。「スタッフと家族を守るため、夜間の営業は4日までとし、7日からテークアウトのみのサービス提供にすることに決めた」と言う。
3日に自身のフェイスブックやインスタグラムで告知したところ、共感したフォロワーから「頑張ってください」や「始めたら行く」、「テークアウト楽しみにしている」など励ましの声が多数集まった。「営業自粛を決めたことでホッとした」と加納さん。通常営業最終日となる4日は、休業になることを惜しむ常連客らが来店したという。
テークアウトメニューは、日替わりパスタにパンとラカーサ風ポテトサラダが入った「パスタBOX」(1,080円)と、特製キッシュやチキン、エビのローストなど、10品ほどのオードブルが入った「オードブル盛り合わせ」(1人用=1,296円、2~3人用=2,592円、4~6人用=5,940円)のほか、同店の人気メニュー「ミートボールのトマト煮」と「チキンのポルチーニクリーム煮」(以上864円)の4種類。今後はメニューを増やすことも検討している。
サービスを開始した7日は、予約が集中し売り切れるメニューが続出。8日も受付時間から多くの電話が鳴り響いた。11日は当初より予定していた1日のみの夜の限定営業をする。席の間隔を広く開け、予約は少人数で制限するなどの配慮をする。
「誰も経験したことがないことだからやってみて教訓にしたい。利用してもらえることはうれしい。テークアウトしてもらうことで食卓に笑顔が出てくれれば」と加納さん。「今はとにかく自粛して損はない。今、皆が我慢できれば浜松は早く回復できる。一日も早く来店客と楽しくお酒を飲みたい」と期待を込める。
営業時間は12時~19時(受付時間は11時~18時)。月曜定休。