浜松駅前の「一条タワー」(中区旭町)に現在、大きな虹が投影されている。
協力したのは光パターン形成LED照明「ホロライト・シリーズ」の開発・製造・販売を行う「パイフォトニクス」(浜松市東区天王町、TEL053-581-9683)。
新型コロナウイルスの感染拡大により、医療や介護従事者など最前線で働く人々に感謝の気持ちを伝えようと、金曜に感謝の拍手を送るフライデー・オベーション。各地で開催されている中、浜松市でも開催が決まった。2015(平成27)年に浜松労災病院のピンクリボンライトアップを行い、一昨年には世界啓発デーに浜松城をブルーにライトアップした実績から、浜松市役所から声が掛かった同社。現状の暗い気持ちを吹き飛ばすためにも、明るい光が必要だと考え、ボランティアでの参加を決意した社長の池田貴裕さん。同社のオリジナルであるLED照明「ホロライト」を生かし、浜松駅前の「一条タワー」の南東側面へ大きな虹の投光を行うことにした。
同社はすでに、4月24日からメイワン北側側面に、感謝の気持ちを表した「アリガトウ」の文字と、愛する気持ちを込めた「ハート」の形、苦難の後に訪れる平和や希望の象徴である「虹」の投光も行っている。イギリス、ニューヨーク、イタリアなど世界中で、窓に「虹」の絵を掲げる動きが広まっていることもあり、大きな虹を投光する。
一般的な照明は、光を広げることで周囲を照らすため、光が拡散してしまい遠方へ文字などを投光するのが難しい。同社の「ホロライト・シリーズ」は、色や形を自由自在に変更することが可能で、狙った場所に光を当てることができ、遠方の建物にはっきりとした文字や形を浮かび上がらせることができるという。
「今回は、平和と希望の象徴でもある虹を投光した。世界的に困難な状況が続いているが、このライトアップを見て最前線で戦う人に強い気持ちを持ってもらいたい」と池田さん。「自粛が続いているが、今生きている命についてここに考えてほしいという願いがある。そのきっかけになればうれしい」とも。
投光は15日~29日の金曜。実施時間は18時30分~20時。雨天時は中止になることもある。