出張カキ小屋「牡蠣(かき)奉行」の営業が11月20日、「The GATE HAMAMATSU(ザゲートハママツ)」(浜松市中区旭町、TEL 053-401-0223)で始まった。
東日本大震災の復興を支援するため、大きな被害を受けた宮城県石巻のかきを多くの人に食べてほしいという思いで6年ほど前に始まった同営業。日本各地で出店場所を探し、毎年20~30カ所で営業している。すでに何回か行われている場所もあり、200人ほどの行列ができた所もあるという。浜松市の駅前で営業を検討していたところ、同館が場所を提供。市内初出店となった。
石巻産のカキをメインに、魚介類などを用意。炭代(390円)を払い、テーブルに置かれた炭火で焼いて食べるバーベキュー形式。石巻のカキ業者から、そのまま無選別で直送される「真ガキ」は、通常1キログラム1,200円だが、石巻のかきを広め、多くの人に食べてもらいたいという復興応援の思いから、ほぼ原価の600円で提供するという。「広島のカキは濃厚でクリーミーだが、太平洋側の石巻のカキはサイズが大きく、塩分が強いのが特徴」と責任者の辻田芳史さん。食べ比べてもらえるよう、「広島県産カキ」や「岩手県産カキ」(以上、約1キロ=1,200円)も用意。楽しんでバーベキューをしてもらいたいと、「ホタテ」「有頭エビ」(以上、390円)、「牛ハラミ」(590円)などさまざまな魚介類や肉を用意。ほかにも、石巻のカキを使った「かきご飯」や「かき汁」(以上、390円)、「生ビール」「ハイボール」(以上、500円)などのアルコールもそろえる。
新型コロナウイルス感染の対策として、スタッフはマスクを着用し、検温と手指消毒を徹底。来場者にも検温と手指消毒をお願いしている。テーブルなどは人が入れ替わるタイミングでアルコール消毒清掃を行う。テントの周りはビニールシートで囲われているが、隙間が空いており、風を通して換気を行っている。
「東日本大震災を風化させないためにも、助け合う意味でおいしいカキを食べてもらいたい。楽しく酒を飲み、海産物を食べてもらって復興に貢献してもらえれば」と辻田さん。「初日、開始した時間はあいにくの雨だったが、約2週間開催しているのでぜひ足を運んでもらえれば」と呼び掛ける。
営業時間は11時~21時。12月6日まで。